クリーンエネルギー配送車
Scope 3とは、自社が所有または管理していない、炭素などの温室効果ガスを間接的に排出するもので、商品の輸送を担う配送システムなどが含まれます。NRF（全米小売業協会）によると、Scope3排出量は、小売企業の事業に関連する排出量の90％以上を占めます。そのため、電気や代替クリーンエネルギーを動力源とする配送車を使用することで、商品輸送に伴う排出量を大幅に削減し、ディーゼルエンジンの配送トラックが大きな汚染源となっている都市部の大気環境を改善することができます。
また、クリーンエネルギー配送車を利用することで、業務効率の向上によるコスト削減を実現することもできます。例えば電気自動車は、従来のガソリン車やディーゼル車と比べて燃料費が安く、メンテナンスも少なくて済みます。このような車両を配送に使用することで、二酸化炭素排出量を削減しながらコストを削減することができるのです。
クリーンエネルギー配送車両は、「責任あるサプライチェーン」と「最適化されたオペレーション」をサポートし、コスト効率と配送業務の質を高めると同時に、ビジネスとそのサプライチェーンの財務的・環境的持続可能性を高めることにつながります。
・Nuroは、配送用に設計された無人EVを製造するロボット企業です。同社のNuro第3世代車両は時速72kmに達し、約225kgの荷物を積載可能で、排出ガスゼロ、さまざまな環境での安全性を高めるセンサーを搭載しています。Uberは2022年9月、Nuroとの複数年にわたる提携を発表し、Nuroの自律走行型電気自動車を米国内の食品配達に使用する予定です。
・Canooは、より高いサステナビリティを追求し、配送スペースに最適化された内装の電気自動車を製造しています。Walmartは2022年、Canooと4500台の配送用EVを購入する最終契約を結びました。このEVは、オンライン注文を持続可能な方法で配送するために使用され、Walmartが掲げる、2040年までにゼロ・エミッション達成の目標を達成するのに一役買うことになります。
Walmartは、独自の多目的プラットフォーム・アーキテクチャーに基づいて構築された、ラストワンマイルでの持続可能性を推進する新しいライフスタイル・デリバリー・ビークル（LDV）を購入する予定です。
Walmartは、Canooから4500台のオール電化配送車を購入する最終契約を締結。出典：Canoo
