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2023.10.04 11:00

インターネットはもはや「グーグル・ウェブ」に マイクロソフトCEOが証言

Getty Images

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米マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は2日、グーグルの反トラスト法(独占禁止法)裁判で証言し、インターネットは事実上「グーグル・ウェブ」になっていると主張した。複数のメディアが報じた。

ナデラは3時間半以上におよんだ証言で、グーグルの検索エンジンの市場シェアはあまりに大きく、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」は太刀打ちできないと説明。その背景として、アップルやサムスン電子などがグーグルとの契約に基づき、自社のデバイスやブラウザーでグーグルをデフォルトの検索エンジンにしていると指摘した。

ナデラは、特にグーグルのアップルとの契約は「寡占的」だと主張。一連の契約によって、マイクロソフトは「悪循環」に陥っていると述べた。マイクロソフトは過去に、グーグルの代わりにBingをデフォルトの検索エンジンとするよう各企業を説得するために年間100億ドル(約1兆5000億円)以上を支払う用意があったものの、企業側が応じなかったという。

米紙ワシントン・ポストによると、投資会社スタンフォード・バーンスタインは、グーグルがiPhoneなどのアップル製品でグーグルをデフォルト検索エンジンにするために年間180億~190億ドル(約2兆7000億~2兆8500億円)を支払っていると推定している。

一方、グーグルの弁護団は、マイクロソフトの競争力の欠如は、同社の製品が劣っているためであり、デフォルト契約のためではないとの主張を改めて展開。Bingで最も多く検索されているワードは「Google」だと指摘した。

だがナデラは、ユーザーには検索エンジンを自由に変える選択権があるというグーグルの主張を「完全なでまかせ」と一蹴。ネット検索でのユーザー行動を変える上で「重要なのはデフォルトだけだ」と語った。

先月始まったこの裁判は、グーグルがアップル、サムスンなどのパートナー企業と結んだ契約を巡り司法省が起こしたもので、過去20年以上で最大の反トラスト法裁判となっている。

司法省は、グーグルは一連の契約を通じ、違法な手段で独占を生み、維持していると主張。一方のグーグルは、同社の検索エンジンが多くの製品のデフォルトになり、多くのユーザーが優先して使う検索エンジンになっているのは、単に優れた製品であることが理由だと主張している。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫・編集=遠藤宗生

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