2020年の研究によると、男女を問わず、別れた後のセックスを求めるのは、関係を維持したり再燃させたりするため、あるいは感情的な決着を求めるためだ。
しかし研究者たちは、別れ際のセックスは、女性よりも男性により大きな利益をもたらす可能性も示唆している。研究に参加した男性は、別れた後の性的関係の後、自分自身をより良く感じると報告したが、女性は終了した関係についてはより良く感じるものの、自分自身については悪く感じると報告している。
『Personality and Individual Differences』に掲載された新しい研究は、男女が別れた後にセックスをする理由の違いを詳しく検証している。
研究者たちは、別れた後に親密な関係に至る根本的な動機として、独り身になることへの恐れと「セシオセクシャリティ」(情緒的な結び つきのない相手と性的関係を築きやすい傾向)の高さという2つを発見した。これらの動機を以下に解説する。
1. パートナーがいないことへの恐れ
研究者たちは、独り身でいることへの恐れが高まったと答えた女性は、別れた後のセックスに大きな欲求を示すことを発見した。この動機は、研究に参加した男性には見られなかった。独りでいることへの恐怖や、新しいパートナーを見つける能力についての懸念が持たせる恐怖は、そうした恐怖を避けるまたは緩和する方法として、別れた後の性的関係につながる可能性がある。元パートナーとの肉体的な親密さの心地よさは、一時的な安心感を与えてくれる。
さらに、独り身の態を恐れるあまりに、恋愛関係において妥協するようになり、満足できない関係にとどまりやすくなるという研究結果も出ている。この恐れはまた、人が自分の真の望みよりもときめきレベルの低いパートナーを選ぶことにもつながる。
そのため、満足できない、または魅力的でないと思われる代替案に直面すると、人は元のパートナーとの関係に対する新たな魅力を発見するのかもしれない(もちろん別れた理由には一時的に目をつぶって)。この元パートナーへの憧れが、別れた後の性的関係を促す可能性がある。