キーエンスのノウハウをスピード吸収し、新卒4年目で独立
「Grand Central」を率いるのは、1995年生まれの北口拓実 代表取締役CEO。立命館大学経営学部を卒業後、キーエンスに入社し、コンサルティングセールスに従事する。1年目から才覚を発揮し、史上最年少売上レコードを更新。2年目には、会社全体の営業ランキングで1位をマークした。この業績が認められ、実力主義のキーエンスで日本を代表する自動車メーカーを一手に担い、ナショナルクライアントを中心にコンサルティングセールスの最前線で活躍。その後、新卒からわずか4年目の2021年、自らの会社「Grand Central」を設立した。コンサルティングと営業代行を両立し、営業支援革命を起こすという創業時に掲げたフィロソフィーは、「セールスにおいて、事業のスケーリングにセールスコンサルティングは必要不可欠である」というキーエンスでの体験を基にしている。そこで現在「Grand Central」は、セールスデベロップメント、セールスDX、セールスイネーブルメント、3つの事業で構成されている。
とりわけ、売上の8割を担うセールスデベロップメント事業では、コンサルティング(仮説)と、営業代行(検証)のハイブリッドサービスを提供。これにより、実践的で解像度の高い営業の「勝ちパターン」を構築する。それでは、北口代表が考える「勝ちパターン」とは?
「コンサルティングだけだと机上の空論になってしまい、営業代行だけだと中長期的な営業利益アップを構想できず、突貫工事になってしまいます。だから、コンサルティングと営業代行の両輪で走ることで、仮説と検証を同時進行しつつ、短期間でサイクルできるのです」
いわゆる、一般的なコンサルティングプレーヤーは頭でっかちになるリスクがある、という現実を知る北口代表の持論は、クライアントがついて来れなくなったり、提案したものの、やりっぱなしという現場の実情を捉えている。営業代行だけだと短期的な利益につながるが、結果としては解約率が高まり、エンドユーザーからの満足度が低くなってしまうという。
さらに、この「勝ちパターン」には、社内で内製化したい時に凡用的に活用できるというメリットももたらす。
「実質的な競合他社は1~2社程度で、競合勝率も9割以上です。このセールスデべロップメント事業は、私がキーエンス時代の3年間で培ったノウハウを進化させた唯一無二のサービス内容となっており、弊社の心臓部です」(北口代表)