哺乳類は、生存可能な低温の限界を下げるように進化してきた一方、温度耐性の上限値はほぼ一定のままだ。そのため、長期にわたり過度の高温にさらされるのは、克服がはるかに困難になる。気候シミュレーションを実行すれば、生存が不可能なことが最終的に判明するだろう。
「40~50度の気温が広範囲に及び、1日の最高気温がさらに上昇する状況が、高レベルの湿度によって悪化することで、最終的に人類の運命が決まるだろう。人類と他の多くの哺乳類種は、汗をかいて体を冷やすことによってこの暑さを発散するのが不可能になるせいで、息絶えるだろう」と、ファーンズワースは結論づけている。
現存種の高温耐性に基づくと、哺乳類にとってまだ居住可能と思われる陸地は、全体のおよそ8~16%(沿岸地帯や高緯度地帯など)にすぎなくなることを、研究結果は示している。今回の研究では考慮されていない他の動植物群もまた、困難に直面する可能性は高い。
約2億5200万年前のペルム紀末大量絶滅は、超大陸パンゲアの形成と同時期に発生し、地球の生物種の約90%が死滅した。だが、生命は切り抜ける。当時、大量絶滅を生き延びた生物に含まれていた哺乳類と恐竜の祖先は、パンゲアが分裂し始めてからすべての大陸に再び生息地を広げていった。
今回の研究結果をまとめた論文「Climate extremes likely to drive land mammal extinction during next supercontinent assembly」は、学術誌Nature Geoscienceに掲載された。追加資料はブリストル大より提供された。
(forbes.com 原文)