ロボットで稲作の働き方改革、作業時間わずか6%に

プレスリリースより

「雷鳥1号」という可愛らしい鳥型除草ロボットが印象的なスマート水田で稲刈りが行われた。1反あたりの収穫量は400キログラム。従来農法での全国平均は1反あたり530キログラムなのでやや少なめだが、当初から7割程度(370キログラム)を目標にしていたので大成功と言える。なにより驚きなのは、全部で29時間という労働時間だ。
ロボット開発企業テムザックは、耕作放棄地を活用し、ドローンやロボットを使って人手に頼らない「WORKROID(ワークロイド)農業」を提唱している。今年は宮崎県延岡市内の田んぼで稲作実験が行われ、初めての稲刈りが行われた。

5月、に水に浮かないよう鉄をコーティングした稲の種をドローンで水田に撒いたあと(田植えを行わない直まき方式)、田んぼの水位と水温はセンサーで監視して遠隔調整、雑草が生える季節には雷鳥1号が田んぼを泳いで除草を行った。これにより、従来農法では529時間にもなる労働時間を29時間にまで短縮。なんと18分の1という省力化に成功した。

SEE
ALSO

ビジネス > サステナビリティ

ロボット稲作の最前線 ドローンがモミを捲き、鳥ロボが雑草を抑える

ここで作られているのは米粉用の米なので、収穫した米は製粉して出荷される。ゆくゆくは、種まき前の田んぼの整地と刈り取りもロボット化し、収穫した「WORKROID米」の製粉までを行う「6次産業」の構築を目指す。来年は「雷鳥2号改」と「雷鳥2号」が田起こしと収穫をそれぞれ行う予定とのことだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

ForbesBrandVoice

人気記事