この追加資金は、金融サービスとヘルスケアに特化したプライベート・エクイティ企業のLeapFrog Investmentsから調達された。「Bolttechは、成長市場の新興消費者に必要不可欠な金融ソリューションを手頃な価格で提供するという当社のビジョンを共有している」と、テマセクの支援を受けるLeapFrogのパートナーのフェルナンダ・リマは声明で述べた。今回の調達に伴い、Bolttechはリマを非常勤の取締役に任命した。
2020年設立のBolttechは、デジタル保険のマーケットプレイスとして運営され、企業と保険会社をつないでいる。同社の顧客のサムスンは、Bolttechを経由して店頭でデバイスの保護保険を提供している。Bolttechのプラットフォームは、230社の保険会社とパートナーの6000以上の保険商品をサポートしており、年換算保険料の総計は550億ドルという。
同社は、今回の調達資金をインドネシア、フィリピン、ベトナムといった国々を中心とした世界的な成長戦略に充てる計画だ。Bolttechは現在、3大陸にまたがる30以上の市場と200万人以上の「新興消費者」にサービスを提供している。同社は、1日あたりの購買力平均(PPP)が11.20ドル以下の消費者を新興消費者と定義している。
S&Pグローバル・レーティングが3月に発表したレポートによると、南アジアと東南アジアの保険業界では、新型コロナウイルスの流行後にテクノロジーの導入が加速している。しかし、対面でのやり取りを重視する伝統的な販売モデルは、少なくとも今後10年間は重要であり続けると同レポートは付け加えている。
Bolttech以外にも、アジア全域で保険業界の新興企業が台頭しており、今年のフォーブスアジアの注目100社リストには3社がランクインした。
香港を拠点とするBowtieは、先日3490万ドルのシリーズB2調達を発表した。北京のLima Tech は、PICCやChina Taiping、Ping Anといった中国の保険会社向けにソフトウェアツールを開発している。マレーシアのPolicyStreetは、政府系ファンドのカザナ・ナショナルを含む投資家から総額2200万ドルを調達している。
(forbes.com 原文)