『Destiny 2』に異例のDDoS攻撃、かれこれ1週間もプレイ不能に

lumosajans / Shutterstock.com

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オンラインゲーム『Destiny 2』が、サービス開始以来最大の危機に見舞われている。とはいっても、最新シーズンがつまらないだとか、ルートシステムが壊れているとかいった不満がプレイヤーから噴出しているわけではない。DDoS(分散型サービス拒否)攻撃により、プレイがほぼ不可能な状態が1週間も続いているのだ。こうした問題についてめったに公表しない運営元のBungie(バンジー)が、攻撃の発生を認める異例の事態となっている。

Bungieは事態を収拾できていない。サービスが完全に遮断されているわけではなく、短時間のプレイは可能だが、いつ切断されるかわからないため、問題がなくなるまでプレイしないことにした人は多い(私もその1人だ)。今のところ、解消のめどは立っていない。

この問題がどれほど深刻かを視覚的にみたければ、PCゲーム配信プラットフォーム「Steam(スチーム)」のユーザー数データ追跡サイト「Steamcharts」のプレイヤー数推移グラフを確認するとよい。

グラフの線は通常なら、プレイヤーが多い時間帯に沿って心電図のように規則的に上下するのだが、『Destiny 2』のここ1週間のグラフは奇妙なかたちで上下しており、DDoS攻撃によってゲームがいかに不安定になっているかがわかる。この線が心臓の鼓動だとしたら、患者は死んでいるだろう。

問題がいつまで続くのかはまったくわからない。一部のプレイヤーは、Bungieがこうした攻撃を防ぐためのセキュリティ対策を講じていなかったことに腹を立てている。さらには、これが実はサイバー攻撃ではなくBungieの「壊れたサーバー技術」によるものだという陰謀論まで浮上しているが、実にばかげた主張だ。Bungieがそんなうそをつくはずはないし、プレイヤーの流出を避けるために可能な限り早期の復旧を目指しているはずだ。

DDoS攻撃に対抗するのは非常に困難で、犯人を見つけるのはさらに難しい。Bungieはこれまで、チート行為から著作権侵害、嫌がらせ行為まで、さまざまなかたちで自社のゲームやプレイヤー、社員に害を与える人々に法的措置を取ってきたが、今回の攻撃はそうした問題以上にゲームを損なっている。同作はこれまでにもサーバーの問題が数多くあったが、今回のサーバー障害は私が経験してきた中で最大級だ。

DDoS攻撃の実行者が特定され、刑事責任が問われることはまれにあるが、マルチプレイのゲームサーバーが標的となる攻撃では、ほぼあり得ない。期待できるのはせいぜい、この攻撃を永久に止めることぐらいかもしれない。

これは厳しい状況だ。プレイヤーは当分の間、今年数多くリリースされた他の良作ゲームをプレイすればいいだけだが、一方のBungieは復旧に躍起となっている。早期の解決を願いたい。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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