中で、まさに「テクノロジーと音楽のパワーカップル」ともいえるイーロン・マスクとミュージシャンのグライムスが密かに家族を増やしていたことが明らかにされている。「ニューヨーク・タイムズ」紙は本書の刊行前にその内容の一部を紹介しており、マスクとグライムスが3人目の子供であるテクノ・メカニクス(愛称「タウ」)と名付けられた息子の両親であることを明るみにした。
タウの誕生によってマスクは合計11人の子供の父親となった。マスクの「家系図」は拡大し続け、より複雑になっていくのだろうか。
──彼の「子育ての旅」は、ジャスティン・ウィルソンとの最初の結婚でもうけた6人の子供たちから始まった。
2020年5月、グライムスとの間に第1子となる「X AE A-12」(読み方は今も謎のままという)が誕生し、彼のユニークな命名スタイルが世界に紹介された。それから間もなく、2021年後半には代理出産で娘のエクサ・ダーク・シデレル(愛称 「Y」)が誕生した。
ところが驚いたことに、なんとY誕生の直前、マスクがCEOを務める、脳電極埋め込み技術開発のスタートアップ「ニューラリンク」元幹部のシボン・ジリスがマスクの双子、ストライダーとアズールを出産していたことが明らかになった。世間がこの双子の存在を知ったのが翌年になってからだったことも手伝い、これは非常に衝撃的なニュースとなって世界を駆け巡った。
Ever since imbibing Isaac Asimov stories as a kid, Musk has worried that our robots could turn on us. This Time excerpt of https://t.co/7JGHd10lOC explains why and what he’s doing about it. https://t.co/EiXqmMi3E6 pic.twitter.com/loKKgwYoIx
— Walter Isaacson (@WalterIsaacson) September 6, 2023
この時、マスク自身もユーモアを交えたコメントをツイッター(当時)で発表した。彼は子どもが増えていることについて、「人口不足の危機を救うためにベストを尽くしている」と述べ、少子化対策の重要性を強調したのだ。
しかし、最近の動向は、マスクとグライムスの関係にひずみが生じていることを示唆している。ネット上に出回る未検証のスクリーンショットでは、グライムスが子供たちの父親に「心からの懇願」をしているように見える。
彼女は今回の伝記の著者アイザックソンがXでシェアした「マスク、シボン・ジリスと双子の写真(上に引用)」にリプライツイートで「シボンに私へのブロックを解除するように伝えてください、そしてイーロンに、私を息子に会わせてと伝えるか、弁護士に返事をするよう伝えてください」と述べたと報じられている。これらのメッセージが本当なら、2人の間の困難な状況を示しているとしか思えない。グライムスは「自分の子供たちの写真さえ見ることができない」ことへの苛立ちを表明しているのだから。
イーロン・マスクの「子孫繁栄の物語」は、子どもへのユニークな命名の話題のみならず、注目の一族を取り巻く複雑な力学もあいまり、人々の好奇心をくすぐり続ける。
(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から翻訳転載したものである)
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