製品

2023.09.25 10:00

生成AIでAlexaの会話力も大進化、アマゾン幹部に聞く「日本導入の時期」

アマゾンがバージニア州アーリントンに構える第2本社「Metropolitan Park」

アマゾンが米国バージニア州アーリントンの第2本社で新製品発表会を開催、独自のAIアシスタント「Alexa」と連携する数々のスマートデバイスを公開した。次世代のAlexaでは、独自開発による生成AIの技術を活かして「人間との会話」に近い音声入力操作を実現する。今後Alexaの進化がどこに向かうのか、アマゾン幹部に聞いた。

アマゾンが「第2の本社」をアーリントンに開設

アマゾンのデバイス&サービス事業部門は例年、この時期にAlexaを搭載するスマートスピーカーのEchoシリーズやエンターテインメントデバイスのFire TVに関連する新製品の発表イベントを開催してきた。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの影響を受けて、数年の間オンラインで行われていたイベントが、久しぶりに対面で実施された。

しかも、今年のイベントはアマゾンがワシントン州シアトルに構える本社ではなく、5月に一部の施設から稼働を始めたばかりの第2本社で初めて行われた。アーリントンは米国政府の所在地であるワシントンD.C.にほど近い地域だ。アマゾンの社屋周辺にはペンタゴン(米国防総省)やアーリントン国立墓地などのランドマークがある。

発表会の開催に合わせて、集まった記者に真新しい第2本社のオフィスの一部が公開された。

アマゾンはアーリントン近郊のエリアに第2本社群として合計8つの施設を構えている。その中核施設となる2棟のビルは「Metropolitan Park(Metパーク)」と名づけられ、アマゾンによるサステナブルな企業の取り組みを象徴する施設として役割を担う。例えば施設の電力はすべて地元バージニア州の電力会社から再生可能エネルギーが調達され、二酸化炭素排出量ゼロを基準に運営される。雨水のほか空調など施設から排出される水をリサイクルする設備もある。また、来訪者向けのゲストスペースや従業員の憩いの場として機能する19箇所の屋外テラスには地元バージニア州の原生植物が彩りを添える。

今年5月にオープンしたばかりの広々とした開放的なオフィス今年5月にオープンしたばかりの広々とした開放的なオフィス

一般に開放する1階のゲストスペースではアマゾンやAlexaの歴史を紹介一般に開放する1階のゲストスペースではアマゾンやAlexaの歴史を紹介

19のテラスは地元バージニア州の原生植物により緑化されている19のテラスは地元バージニア州の原生植物により緑化されている

オフィスの室温を下げるため、窓の1つ1つに陽射しよけを設けたオフィスの室温を下げるため、窓の1つ1つに陽射しよけを設けた

個々には「ジャスパー」「メルリン」と名づけられた2棟の本社ビルは、上層階の工事がまだ完了していない。従業員が働くエリアの中にはグループ会議スペースの「Team Suites」のように、これからオープンを控える施設もある。年末から来年にかけて約8000名の従業員を徐々に迎え入れて本格稼働に入る予定だ。

グループ会議用スペースの「Team Suites」をはじめ、まだオープンしていない設備もあるグループ会議用スペースの「Team Suites」をはじめ、まだオープンしていない設備もある
次ページ > 人間のようによどみなく話せるAlexaの音声チャット

編集=安井克至

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事