ペリーは2008年から2020年までにリリースした5枚のアルバムの原盤権と音楽出版権を売却した。音楽業界のベテランであるハンク・フォーサイスとダン・マッカロールがカーライルから5億ドルを得て2022年8月に設立したリトマス・ミュージックは、その資金を用いて音楽著作権の買収に乗り出している。
ここ数年、何人かの大物アーティストが多額の報酬と引き換えに過去の楽曲の権利を手放しており、ジャスティン・ビーバーも、今年1月に自身の楽曲の権利を2億ドルでヒプノシス・ソングス・キャピタルに売却した。
現在38歳のペリーは、フォーブスが今年6月に発表した2023年版の「米国で最も裕福な自力で成功した女性(Richest Self Made Women in America)」ランキングには入らなかったが、来年の候補であることは間違いない。直近のランキングに入るための最低額は2億2500万ドルだったが、彼女の資産は2億ドル以下と試算されていた。
ペリーは来年のランキングで、リアーナやテイラー・スウィフト、マドンナ、ビヨンセといったリッチな女性アーティストと肩を並べることになる。
2015年の年収は1億3500万ドル
ペリーは2008年にデビューシングル『I Kissed A Girl』で音楽シーンに登場し、ビルボード・ホット100で1位を獲得した。ほかにも『California Gurls』『E.T』『Firework』など、8曲を首位に送り込んだ彼女は、2015年に税引き前で1億3500万ドルを稼いでフォーブスの「最も稼いだミュージシャン」ランキングのトップに立ち、その収入はテイラー・スウィフトやリアーナらを上回っていた。同年、彼女はスーパーボウルのハーフタイムショーにも出演した。ペリーの資産の大半は、音楽活動とツアー収入によるものだが、2018年に彼女は、『アメリカン・アイドル』の審査員を務め、2024年にもこのシリーズから、2500万ドルの出演料を受け取ると報じられている。
ペリーはまた2021年から今年11月までの予定で、ラスベガスのリゾートワールドで定期公演を行っている。2019年に俳優のオーランド・ブルームと婚約し、2020年に娘をもうけた彼女は、靴ブランドのケイティ・ペリー・コレクションズとノンアルコール飲料ブランドのDe Soi(デ・ソイ)を保有している。
ペリーは、2020年の『Smile』以来、アルバムをリリースしていないが、今回の音楽カタログの売却は、彼女が音楽活動から退くことを意味するものではない。
「私は今でもずっと曲を書いています」と、彼女は先日の朝のテレビ番組グッドモーニング・アメリカで語った。「今の私にとっていちばん大事なのは、これまでのすばらしい曲の数々で世界を祝福することと、3歳の子どもの人生に責任を持つことだと思います。必ず戻ってきます」
(forbes.com 原文)