2023.09.24 12:00

生まれ変わったコルベット最強版はフェラーリに挑む

コルベット Coupe 2LT

コルベット Coupe 2LT

日本に上陸したばかりの新型コルベット〈Z06〉は、間違いなくジェネラル・モーターズが1953年から作ってきたコルベットの、最強版。同車に搭載している646psのV8エンジンは、自然吸気のパワーユニットの中で世界で最もパワフルだ。

外観もエンジンの配置もアメリカ車離れしているし、パワーも強烈だし、しかもハンドリングは欧州のスーパーカー並みになっている。でも、いうまでもなく今回の主役はエンジンそのものだね。

フロントエンジンからミッドシップに生まれ変わったZ06は、チタン製のインテーク・バルブとコンロッド、ナトリウム封入のエキゾースト・バルブ、8600rpmのレッドラインなど、アメリカン・ブランドにとっては、今までに見たことのないエキゾチックさを誇る。



確かに、今までのコルベットは迫力はあったし、動物的だった。でも、エンジンの性能、コーナリング性能、それにルックスは「20世紀」のままだった。コルベットは欧州スーパーカーと戦いたかった。でも戦うには、全てを変えなければならない。ルックス、エンジンの配置と性能、コーナリング性能、そして今までの左ハンドルに加えて初の右ハンドルを追加した。先代のフロントエンジンのZ06と、ミッドシップエンジン搭載の新型Z06を動物に例えると、サイがチーターに変身したような感覚といえよう。それだけ、新しいコルベットのハンドリングが良いということだ。



Z06のボディのデザインは、普通のコルベットとはどう違うか? 正直なところ、そんなに変わらない。でも、グリルとフロント・スプリッターはもっと大きく、リアウィングはよりアグレッシブで効果的になった。しかもボディが9cmほど幅が広くなっているので迫力を増した。
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