Pykaのドローンは、1回の飛行で約15分間の散布ができる。その後、バッテリー交換と殺菌剤の補充にそれぞれ1人ずつの人手が必要となる。有人の航空機を使用した散布とほぼ同じ数の人手だが、スタッフにかかるストレスやリスクは大幅に減る。
また、誤差1cm以内の精度が期待できるリアルタイムキネマティック(RTK)システムを導入したことから、より正確な散布を行うことが可能だ。ドローンの使用でバナナの病気を防ぐというこの方法に、ドールの植物栽培の専門家らは非常に満足しているという。
Pykaは今後行うフェーズ2のテストで、より正確な散布パターンを設定することによるコスト削減効果を評価する計画だ。
農業用ドローンの使用については、全般的に規制状況の変化が急速に進んでいることから、Pykaはバナナ以外の農作物に使用するドローンの開発も進めている。2023年8月には、米国内で最も大型の散布用ドローンの運用について、連邦航空局(FAA)の承認を受けた。
バナナは今後も、手ごろな価格で豊富に供給されていくとみていいのかもしれない。それを可能にするための仕事は、より効率的なものになっていくと考えられる。消費者にとっては、朗報だ。
(forbes.com 原文)