北米

2023.09.22 09:30

さらなる米国の利上げはあるか、年内にあと2回開催されるFOMC

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米連邦準備制度理事会(FRB)は9月19日と20日、連邦公開市場委員会(FOMC)と呼ばれる金融政策決定会合を開催。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を据え置いたことを明らかにした。

FOMCは、年内にあと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利を、より長期にわたって維持する公算が大きいことを示唆した。FOMCの会合は、2023年内にあと2回、11月1日と12月23日に予定されている。

年内のFOMC開催スケジュール

2023年内、金利に関するFRBの決定は、11月1日と12月23日に発表される予定だ。それぞれの決定は、米国東部時間午後2時、FOMCの会合が終わった時点で公表される。各会合の後、金利に関する発表の30分後には、FRBのジェローム・パウエル議長による記者会見が行なわれることになっている。

12月の会合では、FRBの四半期経済予測についてもリリースがある予定だ。これには、今後の金利動向に関する見通しも含まれる。加えて、開催から3週間後には、各会合の議事録も公開される。

FRBの2大目標は、インフレ抑制と雇用の維持

FRBが目指しているのは、米国におけるインフレの制御と雇用の維持だ。2021年以降は、労働市場がおおむね良好な状態を保ってきたことから、FRBは、激化するインフレを抑えることにもっぱら集中してきた。

現在は、2023年8月時点の消費者物価指数でヘッドライン(総合)インフレ率が3.7%に達した一方で、労働市場は、8月のデータでは軟化の兆しを見せている。FRBの2大目標に関して、より一層のバランスが必要になっている状況だ。

FRBは、目標水準(2%)を超えている現在のインフレを抑えたいと考えている。同時に、雇用が壊滅的な打撃を受けるような景気後退も避けたい考えだ。

FRBからのコメントは今のところ、インフレの抑制に力点を置いたものが大勢を占めているが、インフレが沈静化するなかで労働市場が軟化すれば、FRBが力を入れる対象が変わる可能性もある。

市場の見方

CMEグループのFedWatchツール(金利先物市場のデータを基に、市場の利上げ織り込み度を算出したデータ)によると、現時点の市場では、11月と12月の会合では、政策金利に変更はないとの見方が主流だ(ただし、12月に金利が引き上げられる確率は40%程度と見積もられている)。

インフレが沈静化していないことを示す兆候があれば、金利が引き上げられる可能性はある。今後入ってくるデータで、労働市場が良好な状態を保っていることが判明すれば、金利引き上げの可能性はさらに増すはずだ。
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翻訳=ガリレオ

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