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2023.09.21

Googleマップの道案内で事故死、遺族がグーグルを提訴

Bilanol / Shutterstock.com

Googleマップの道案内に従って、崩落した橋の上をジープで走行した結果、川に転落して死亡した男性の遺族がグーグルを含む数社を提訴した。

医療機器のセールスマンだったフィリップ・パクソン(47)は昨年9月、ノースカロライナ州で行われた娘の誕生日パーティーからの帰り道に、Googleマップのアナウンスに従い崩落した橋の上を通過しようとして死亡したとされる。

パクソンの妻を原告とするこの訴訟は、問題の橋が9年前から崩壊していたにも関わらず、それが周知されておらず「バリケードもなかった」と主張している。パクソンの車は約6メートル下に落下し、訴状に添えられた写真には、逆さまになった常態で川の水面に浮かんだ車が写されていた。

ノースカロライナ州の高等裁判所に9月19日に提出された訴状によると、何人かの人々が過去数年間、グーグルに橋の崩落を報告していたが、同社はルート情報を更新しなかったという。

原告は、グーグルに加え、2つの企業と1人の個人が、橋を維持する義務と責任があったにもかかわらず「危険で欠陥のある状態」でそれを放置したとして、訴訟の対象としている。

AP通信は、この橋がすでに解散した開発会社の所有物で、近隣住民からの長年の通報にもかかわらず、維持管理を引き継いだ地方機関や州機関がなかったと報じている。訴状によると、今年4月時点でGoogleマップは崩落した橋を通行可能な道路として表示していたが、現在は別のルートを案内しているという。

原告は、グーグルの重大な過失を非難し、賠償金や弁護士費用を求めている。

グーグルの広報担当者は、同社が一家に「深い哀悼の意を表する」と述べ、この件を調査すると述べた。

パクソンの妻は声明の中で「娘たちは、パパがどうして死んだのかなぜ死んだのかと尋ねるが、私には返す言葉がない」と述べている。

米司法省は、すでに進行中の独占禁止法(反トラスト法)の調査の中で、グーグルが地図や検索関連のプロダクトを違法にバンドルしていないかどうかを調査している。この調査は、グーグルがデジタル地図と位置情報をどのように管理し、それが宅配サービスやライドシェアの企業にどのように利用されているかに焦点を当てているとポリティコは報じている。

forbes.com 原文

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