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2023.09.21 13:00

『ゲーム・オブ・スローンズ』原作者らがOpenAIを著作権侵害で提訴

Radu Bercan / Shutterstock.com

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ジョージ・R・R・マーティンやジョン・グリシャムを含む10人以上の作家が、米国時間8月19日OpenAIを提訴した。同社のAIチャットボット「ChatGPT」が人気作家の著作物を使用して学習させられたと訴えている。これは今月OpenAIに対して起こされた2つ目の提訴だ。

ニューヨークの連邦裁判所に提出された書類によると、作家たちと専門家団体である全米作家協会は「大規模な組織的盗用」でOpenAIを訴えている。OpenAIが「許可も対価もなく」作家の作品をコピーし、そのコンテンツをChatGPTなどの言語モデルの学習に使用したと主張しているのだ。

同協会は、言語モデルは小説家の生計を脅かすものだとし、その代わりにオープンAIは、パブリックドメインの作品で言語モデルを学習させるか、著作権保護された作品を使用するライセンス料を支払うこともできたはずだと主張した。

そしてこの訴訟では、言語モデルのトレーニングのために著作物を使用する場合、OpenAIは著作者から許諾を得る必要があり、著作者はそのような取引に対して補償を受けるべきだと主張している。

同協会は不特定多数に対する実損害賠償を求めているが、あるいはその代わりに、原告およびクラスメンバーに対する侵害作品1点につき15万ドル(約2200万円)を上限とする法定損害賠償にも応じる意向だ。

ギルドは声明の中で、ChatGPTが著者の作品を模倣した本を生成するために使われていると主張し、ジョージ・R・R・マーティンの『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズとして知られる『氷と炎の歌』の未発表の2巻を生成しようとした最近の試みを例として挙げている。

OpenAIは現段階ではフォーブスのコメント要請には応じていない。
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翻訳=酒匂寛

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