eTail Boston 2023で紹介されたイノベーターには、ブランドがサードパーティのプラットフォーム、特にAmazonで販売する際に、商品価格や商品ページのデザインをよりコントロールできるように支援する企業もありました。
1440.ioは”プライムで買おう”プログラムの技術パートナーであり、ブランドや小売企業が自社のECサイトからプライム会員に販売することで、Amazonの決済サービスやフルフィルメントサービスを利用できるようにしています。こうすることで、ブランドや小売企業は、Amazonのウェブサイト経由で販売するよりも、商品価格や商品ページのデザインをより自由にコントロールできるようになります。
また、ブランドによっては、複数の卸売チャネルにまたがり、販路を広げているところもあります。
フットウェアブランドCrocsのグローバル・デジタルコマース担当SVPであるDan Marques氏は、AmazonやDick's Sporting Goodsとの協業に加え、Zapposと協業して、Savannah Bananasをテーマにしたシューズなどの魅力的なコラボレーションを行っていることを明かし、「AmazonであろうとDick's Sporting Goodsであろうと、それぞれのチャネルやパートナーに対して、私たちは彼らのコア顧客について考慮し、彼らに最高のサービスを提供するために商品をセグメント化しています」と語りました。
ForbesのEコマース・ブレイントラスト・ポッドキャストのコントリビューター兼ホストのKiri Masters氏(左)とCrocsのグローバル・デジタルコマース担当SVPのDan Marques氏(右)
出典:Coresight Research
また、DTCのドッグ・ウェルネス・ブランドのGet Joy & CoでEコマースと成長の責任者を務めるAndrew Greenberg氏も、マーケットプレイス戦略は画一的なモデルに従うべきではないという見解を示しました。
「小さなブランドはAmazonを、知名度を上げるのに最適な場所と感じるかもしれませんが、大きなブランドはより収益性を求めるため、チャネルの選択は重要です。マーケットプレイスはAmazonだけではなく、複数あります。リテンション、獲得コスト、コンバージョン、予算を見て、どこを選択するかを決める必要があるでしょう。」と述べました。
例えば、Walmartはオンライン小売企業としてAmazonに挑戦しており、Jason Del Rey氏は、ForbesのEコマース・ブレイントラスト・ポッドキャストのコントリビューター兼ホストであるKiri Masters氏との『Amazon、Walmart、そして財布をめぐる戦い』の基調講演の中で、「近年、Walmartは収益性とオムニチャネル戦略で多くの成功を収めています。」と語りました。