上質な外観や装着感は変えずに再生素材を積極採用
Apple Watch Series 9(以下、Series 9)とApple Watch Ultra 2(以下、Ultra 2)は、製品がユーザーの手に届くまで、素材・電力・輸送の各段階で温室効果ガスの排出量を75%以上削減した。アップルが2030年までの実現に向けて取り組む「カーボンニュートラルな製品」を、今年のApple Watchが組み合わせるバンドによって一番最初に実現した。例えばSeries 9のアルミニウムケースには100%再生アルミニウムが使われている。Ultraは初代が100%のバージンチタニウムケースだったが、第2世代では95%再生素材のチタニウムへと大胆に変えた。しかしながら、その影響は外観の変化にはまったく表れていない。むしろひと目では新旧モデルの区別が付かないほどだ。
Series 9のアルミニウムケースのモデルには新色の「ピンク」がある。落ち着いた上品な色なので、新しいApple Watchを身に着けていることをアピールするならば男女を問わずピンクを選んでもいい。
Apple Watch Series 9の新色アルミニウムケースの「ピンク」
最先端の「S9」チップを投入。Siriの応答がより速く正確に
中味が大きく変わった点は、アップル独自設計のシステムシリコン「Apple S9」が2つのApple Watchに搭載されたことだ。昨年のS8から性能面でジャンプアップを遂げている。4nm製造プロセスを用いたA16 Bionicベースのチップは、CPUのトランジスタ密度を60%増やして計算処理能力を向上。機械学習に特化するNeural Engineもコア数を2個から4個に強化した。ユーザーが直感的にわかる変化は、Siriによる音声操作の応答速度に表れる。