製品

2023.09.20 22:00

賢くなった新Apple Watch 9 Siriの返事も速く、触れずに操作

Apple WatchもHey Siriによりスタンバイ状態から起動して、音声でさまざまな操作ができる。S9チップの潤沢な処理パフォーマンスを活かすことで、Apple Watchとして初めてSiriにリクエストしたことが「デバイス上で処理を完結」できるようになった。例えばワークアウトを始めたり、タイマーやアラームを設定する操作はインターネットへの接続を必要としないため応答が速くなる。アクティビティリングの進捗や睡眠時間の記録もSiriを通じて行える。

Hey Siriによる音声操作も高速化、精度が上がるHey Siriによる音声操作も高速化、精度が上がる

クラウドを介して今日の天気を聞く操作も、Series 8に比べるとひと呼吸ぶん速く感じる。アップルは音声入力の精度も最大25%向上すると伝えている。筆者の場合まだ数日試用しただけだが、Series 9ではSiriが応答にもたつくことないと感じる。

年内に予定するwatchOS 10のソフトウェアアップデートにより、Siriに服薬、体重や月経など健康データの記録を音声でリクエストできるようにもなる。だが、当初は英語と北京語のみに対応する。アップルは母語とする人口が多い言語から試験的な導入をはじめて、徐々に多言語展開を目指す。

画面やボタンに触れずに操作できる「ダブルタップ」

新しいジェスチャー操作の「ダブルタップ」もS9チップにより実現した。ウォッチに内蔵する加速度・ジャイロスコープ・光学式心拍センサーからの情報を統合して、独自の機械学習によるアルゴリズムによりダブルタップを判定。ユーザーが起動しているアプリに合わせた、特定のリモコン操作ができる。

ダブルタップは2023年モデルのSeries 9とUltra 2だけが使える新機能だ。10月予定のソフトウェアアップデートにより追加される。

ダブルタップによるフィンガージェスチャーでスマートスタックやアプリが操作できるダブルタップによるフィンガージェスチャーでスマートスタックやアプリが操作できる

Apple Watchを手首に装着した側の手で、親指とその他いずれかの指を2回、重ね合わせるようにタップするジェスチャー動作によりApple Watchのいくつかの基本操作ができるというもの。

例えばwatchOS 10に新設されるウィジェットを集めた「スマートスタック」をダブルタップで起動して、そのまま情報を参照したいウィジェットを切り換える操作もダブルタップを繰り返すことで行える。
次ページ > 画面はより明るく。陽射しの強い屋外での視認性が向上

編集=安井克至

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事