ビジネス

2023.10.07

「Connecting the dots」 人との出会いで世界は広がる

フードロスバンク 代表取締役社長 山田早輝子

日本の企業が世界に出るとき足りないものは何か? そのひとつがコミュニケーション、つまり伝える内容や伝え方だとしたら、どうすれば乗り越えていけるのか?

未開拓の日本の可能性を世界と繋ぐことをミッションとするKitchen & Companyの代表・中道大輔がナビゲートするPodcast「VISION TO THE FUTURE」とForbes JAPANがコラボレート。国内外で活躍する“視点”のあるゲストとともに、考え、発信していく。

Vol.55配信のゲストはフードロスバンク 代表取締役社長の山田早輝子。語学留学した米国で慈善活動に携わるほか、映画製作会社を創業。帰国後フードロスバンクを立ち上げ食の問題にも取り組む。多様なキャリアは人とのつながりを大事にしてきた結果だ。



中道:今回は、フードロスバンク代表取締役社長の山田早輝子さんをお迎えしています。

山田さんは東京で生まれ育ち、2000年にアメリカに留学。慈善活動に取り組む傍ら、 現地で映画製作会社Splendent Mediaを設立。その後、国際ガストロノミー学会日本代表としても従事され、食の廃棄の問題を解決すべく、コロナ禍の2020年にフードロスバンクを創業。廃棄される規格外品の食材を農家から買い取り、海外のラグジュアリーブランドのレストランにつなぐなどの事業を展開されています。まず、2000年にアメリカ留学されたきっかけは?

山田:大学までは日本にいて、卒業後は1年ほど商社で働きました。毎年のように海外旅行に行っていて、もう少し英語を勉強したいと思ったのと、海外に行くたびに日本の凝り固まった考え方に疑問を持つようになり、若いうちに外に出てみようとサンディエゴに英語の勉強をしに行くことにしました。

中道:英語の勉強をしに行った山田さんが、どういういきさつで映画会社を立ち上げたのでしょうか。

山田:向こうに行ってすぐ、英語がうまくなりたいのでアメリカ人の友だちをつくろうと思ったんです。そうこうしているうちに非営利のチャリティーのお手伝いをするようになり、そのなかでリチャード・ブランソンと知り合いました。そして、いろいろな方を紹介していただくうちに映画関係の方々と仲良くなって。俳優ショーン・ペンとハイチに一緒に復興のお手伝いに行ったのがきっかけでプロダクション会社を立ち上げ、そこからスルスルっとつながる感じで勝手に形になっていったのがSplendent Mediaです。

中道:山田さんは、きっと何か持っているのでしょうね。
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文=久野照美 編集=鈴木奈央

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