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2023.09.19

iPhone 15シリーズは「Pro Max」が好調、中国の禁止令の影響は軽微

Apple

iPhone 15シリーズの予約受付は、先週金曜日に始まったが、著名アナリストのミンチー・クオが22日の発売を前に、各モデルの需要や待ち時間についてのレポートを発表した。

サプライチェーンに独自の情報網を持ち、アップル関連の精度の高い予測で知られるクオは、17日のMediumへの投稿で「iPhone 15 Pro Maxの予約注文は、昨年のiPhone 14 Pro Maxを上回り、以前から予想されていたように好調だ」と述べている。

そのため、一部のバージョンの納期はすでに11月にずれ込んでいるが、それは単に需要が高いためだけではないようだ。クオは、納期遅れの一因に量産スケジュールに遅れが生じ、出荷台数が少ないことを挙げている。

彼はまた「iPhone 15の標準モデル2機種の需要は、ほぼ昨年並みだ」とも述べている。さらに、もう1つの驚くべき指摘が「iPhone15 Proの需要は、昨年のiPhone14 Proよりも低下している」というもので、これは、プレミアムモデルを求めるユーザーがiPhone15 Pro Maxに流れたためと考えられるという。

クオの分析は理に適ったものだが、ここには別の驚きがある。例えば英国では、iPhone 15 Proの価格は999ポンド(約18万3000円)で、昨年のProモデルより100ポンド安いが、それでも多くのユーザーがより高価なPro Maxを選んだことになる。。

一方でクオは、中国政府のiPhone禁止令のニュースを過大評価しないよう勧めている。「私は、中国政府がiPhoneを禁止しているという報道が間違いだとは言わないが、このようなニュースは読者に誤解を与えやすい。なぜなら中国共産党の党員や政府職員、国有企業の従業員は、iPhoneの主要ターゲット顧客ではない。このような措置が中国でのiPhoneの販売台数に与える影響は大きくはない」と彼は述べている。

さらに、米国の経済制裁に直面する中国のファーウェイが先日発表したフラッグシップモデル「Mate 60 Pro」の販売が好調だと報じられているが、クオは、この動きが中国におけるiPhoneの売上に影響を与えないとも述べている。「iPhoneを予約注文する人はアップルのコアユーザーであり、ファーウェイ製品のターゲット層とは異なるので、現時点では中国のiPhone15の予約には影響しない」と彼は指摘した。

最後にクオは「iPhone15シリーズの2023年中の出荷台数は8000万台」という、以前の予測を維持した。

彼の分析から学ぶべきことがあるとすれば、iPhone 15 Pro Maxの購入を検討中の人は、なるべく早めに予約注文しておいたほうがいいということになる。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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