北米

2023.09.19 11:15

米共和党強硬派による予算案反対で政府閉鎖の可能性

Consolidated News Photos / Shutterstock.com

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米国の共和党指導部が17日に発表した2024年度予算案に共和党強硬派が反対票を投じると表明し、政府機関の閉鎖が近づいている。共和党内のイデオロギー対立が、今議会での数々の重要問題をめぐる膠着状態を招いているためだ。

共和党の下院議員6人は17日、9月30日の年度終了後も政府に資金を手当てする「つなぎ予算法案」として知られる短期予算について合意に達したと発表した。

共和党の「メインストリート・コーカス」と「フリーダム・コーカス」のリーダーが交渉したこの合意には、既存の支出レベルに対する1%の削減が含まれており、国防総省と退役軍人省を除くすべての省庁で8%の削減となる。

また、今年初めに下院が可決した不法移民を抑制するために国境の壁の建設を再開し、仮釈放の使用を制限するなどの国境警備法案も含まれている。この法案はフリーダム・コーカスの重要な要求だった。

さらに、この予算案にはウクライナへの追加援助が含まれていない。この問題は、ジョー・バイデン大統領の200億ドル(約2兆900億円)の追加援助案を支持している上院共和党と右派強硬派が追加援助に断固反対している下院共和党を二分している。

しかし、この予算案に反対する強硬派が、可決の可能性を絶望的にしている。また、共和党による歳出削減案が民主党が支配する上院を通過し、ジョー・バイデン大統領によって署名される見込みはほとんどない。そのため2023年度末に政府機関が閉鎖される可能性はさらに高くなっている。

17日に、この予算案作成に協力したフリーダム・コーカスのメンバーも含まれる12人の共和党議員が、反対票を投じる意向を表明した。その中には、アンナ・パウリナ・ルナ議員(フロリダ州)、マージョリー・テイラー・グリーン議員(ジョージア州)、そしてポリティコに対し、この法案は「ジョー・バイデンへの167ページの降伏」に等しいと語ったマット・ゲーツ議員(フロリダ州)が含まれている。
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翻訳=上西雄太

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