もちろん、これには理由がある。iPhone 15はUSB-Cコネクターを採用している一方、バッテリーパックはLightgningを使用している。iPhone本体の充電と、それを充電するバッテリーの充電に別々のケーブルが必要、というのは少々混乱を招く。
しかし、MagSafeバッテリーパックが永久に消えたわけではないかもしれない。
テクノロジー関連情報ブログ「Daring Fireball」を運営するジョン・グルーバーは、このバッテリーパックは非常に優れた製品であり、その利便性を次のように説明している。「在庫がある間に買ったほうが良いかもしれしない。これを1個持って出かければ、USB-Cケーブル(iPhone 15に接続)でも、Lightningケーブル(バッテリーパックに接続)でも、新型のiPhone 15を充電できる。MagSafeは両方の接続方法に対応しているため、どちらのケーブルを使っても、片方のデバイスが充電される」
アップルはAirPod ProをUSB-C方式に変えて再発売したものの、バッテリーパックについては今のところ同様の対応はしていない。だがグルーバーいわく、この製品がこのまま消えることはないかもしれないという。「アップルが、iPhoneとそれに対応するバッテリーケースを同時に発表したことはない。iPhoneを9月に発表して、2か月後くらいにバッテリーパックをひっそりと発表している。私は常々、これが意図的なものだと考えてきた。アップルが新しいiPhoneと同時にバッテリーパックやバッテリーケースを発表したがらないのは、新型iPhoneの内蔵バッテリー容量が十分でないために外付けバッテリーが必要であるという記事が、たとえ少数でも書かれることを避けたいからだろう」
つまり、バッテリーパックがUSB-Cと共に再び登場する可能性があるということだ。アップルは現在、バッテリーパックを再デザイン中で、新しいコネクターの採用に加え、バッテリー容量を少し増やそうとしているのではないか。他社製品の中には、一番大きいiPhoneでもフル充電できるものがある。グルーバーは「サードパーティ製はいずれも『マグネット式』だが正式な『MagSafe』ではないとみられ、アップル製の方がよくくっつく」と指摘している。
MagSafeバッテリーパックと同時に、iPhoneとApple Watchを充電できる折りたたみ式の充電器「MagSafeデュアル充電パッド」も姿を消したが、こちらは潮時だったのかもしれない。最近のiPhoneでは特にProモデルなどでカメラパネルが大きくなったため、パッドにぴったり収まらないものも出てきていた。Nomad製のようなライバル製品の方が(重くて携帯しずらい面はあるものの)ずっと良い選択肢となる。
グルーバーは、アップルがMagSafeバッテリーパックの新モデルを準備している可能性があるため、11月まで待つことを勧めている。
(forbes.com 原文)