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2023.09.19

販売終了の「MagSafeバッテリーパック」 iPhone15向けに再登場も?

iPhoneに装着された「MagSafeバッテリーパック」(Niks Evalds / Shutterstock.com)

アップルが新製品の発表に合わせて旧製品の販売を終了するのはよくあることだ。しかし、iPhone 15の発表に伴い公式ストアから「MagSafeバッテリーパック」が消えたことは、一部の人たちを驚かせた。

もちろん、これには理由がある。iPhone 15はUSB-Cコネクターを採用している一方、バッテリーパックはLightgningを使用している。iPhone本体の充電と、それを充電するバッテリーの充電に別々のケーブルが必要、というのは少々混乱を招く。

しかし、MagSafeバッテリーパックが永久に消えたわけではないかもしれない。

テクノロジー関連情報ブログ「Daring Fireball」を運営するジョン・グルーバーは、このバッテリーパックは非常に優れた製品であり、その利便性を次のように説明している。「在庫がある間に買ったほうが良いかもしれしない。これを1個持って出かければ、USB-Cケーブル(iPhone 15に接続)でも、Lightningケーブル(バッテリーパックに接続)でも、新型のiPhone 15を充電できる。MagSafeは両方の接続方法に対応しているため、どちらのケーブルを使っても、片方のデバイスが充電される」

アップルはAirPod ProをUSB-C方式に変えて再発売したものの、バッテリーパックについては今のところ同様の対応はしていない。だがグルーバーいわく、この製品がこのまま消えることはないかもしれないという。「アップルが、iPhoneとそれに対応するバッテリーケースを同時に発表したことはない。iPhoneを9月に発表して、2か月後くらいにバッテリーパックをひっそりと発表している。私は常々、これが意図的なものだと考えてきた。アップルが新しいiPhoneと同時にバッテリーパックやバッテリーケースを発表したがらないのは、新型iPhoneの内蔵バッテリー容量が十分でないために外付けバッテリーが必要であるという記事が、たとえ少数でも書かれることを避けたいからだろう」

つまり、バッテリーパックがUSB-Cと共に再び登場する可能性があるということだ。アップルは現在、バッテリーパックを再デザイン中で、新しいコネクターの採用に加え、バッテリー容量を少し増やそうとしているのではないか。他社製品の中には、一番大きいiPhoneでもフル充電できるものがある。グルーバーは「サードパーティ製はいずれも『マグネット式』だが正式な『MagSafe』ではないとみられ、アップル製の方がよくくっつく」と指摘している。
アップルの「MagSafeデュアル充電パッド」(Sergey Eremin / Shutterstock.com)

アップルの「MagSafeデュアル充電パッド」(Sergey Eremin / Shutterstock.com)


MagSafeバッテリーパックと同時に、iPhoneとApple Watchを充電できる折りたたみ式の充電器「MagSafeデュアル充電パッド」も姿を消したが、こちらは潮時だったのかもしれない。最近のiPhoneでは特にProモデルなどでカメラパネルが大きくなったため、パッドにぴったり収まらないものも出てきていた。Nomad製のようなライバル製品の方が(重くて携帯しずらい面はあるものの)ずっと良い選択肢となる。

グルーバーは、アップルがMagSafeバッテリーパックの新モデルを準備している可能性があるため、11月まで待つことを勧めている。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫・編集=遠藤宗生

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