北米

2023.09.16 08:30

トランプ、大統領に選ばれても自分に恩赦を与える可能性は「極めて低い」

ShutterstockScott Olson/Getty Images

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ドナルド・トランプ前大統領はNBCのインタビューで、2021年にホワイトハウスを去る前に自分自身に恩赦を与えることが可能だったこと、そして次期大統領選挙後に決着がつくであろう4件の起訴について、再び大統領に選ばれたときに自分に恩赦を与える可能性は「極めて低い」と語った。

発言が放映されたのは、NBCの報道番組Meet the Pressの新しい司会者であるクリステン・ウェルカーによるインタビューの抜粋で、9月17日に全編が放映される予定だ。その中でトランプは、自身に対する告発を正当化するような行為は一切していないと信じているため、自分に恩赦を与えるつもりはないと述べた。

トランプは、大統領在任期間の最終日、何らかの方法で自分に恩赦を与え、バイデン政権が仕組んだと彼がいう「偽りの罪」を免れることは可能だったと語った。しかし、トランプに対する最初の起訴は、彼の退任後2年以上経過するまで実行されなかった。

トランプは「自分自身に恩赦を与えるのは、最もやりたくないことだ」と弁護士たちに話したことを回想し、そんなことをしていたら、自分が「惨め」に見えただろうとNBCのインタビューで語ったが、完全にはその可能性は排除しなかった。

トランプは、ジョー・バイデン大統領の次男、ハンター・バイデンの銃不法所持に関する3件の起訴に関する先のニュースに言及し、司法制度は2つある、1つは彼をとがめるもの、もう1つはジョー・バイデン大統領とその一派に味方するものという従来からの主張を繰り返した。1カ月以上前に不成立に終わった、ハンター・バイデンの罪の一部を回避できる可能性のあった司法取引についてトランプは「世紀の裏取引」と言い放った。

トランプの4件の起訴には、連邦および州による計91件の罪が含まれ、すべてが有罪だった場合、罰金の合計金額は1120万ドル(約16億5000万円)になる。4件の起訴は、同氏がアダルト映画女優のストーミー・ダニエルズに口止め料を支払ったとされる事件、トランプが国家機密軍事文書の取り扱いを誤った連邦管轄事件、トランプが2020年大統領選挙の結果を覆そうとした連邦管轄事件およびジョージア州で選挙の敗退を覆そうとした州管轄事件からなる。州管轄の罪が関わっているため、トランプは仮に再び大統領に選ばれたとしても、口止め料やジョージア州の訴訟で自分に恩赦を与えることはできない。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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