ティー・ロウ・プライスが主導した今回のラウンドで、データブリックスの評価額は430億ドル(約6兆3000億円)とされ、2021年8月のシリーズHラウンド後の評価額の380億ドルから上昇した。Crunchbaseのデータによると、この調達で同社は世界で8番目に価値のある未公開企業となった。
クラウドベースのデータストレージと処理ソフトウェアに機械学習を利用するデータブリックスは、エヌビディアとの提携を拡大し、生成AIへの注力を強化すると、アリ・ゴディシCEOは述べている。
テクノロジー業界では9月に、Instacart(インスタカート)、Klaviyo(クラビヨ)などの企業がIPOを控えているが、ゴディシCEOは今回の調達が、同社の上場のタイミングに影響を与えることはないと語った。
ペンシルバニア大学ウォートン・スクール・オブ・ビジネスのデビッド・エリクソン教授は、今後のデータブリックスの動きが世界のIPO市場の試金石になりそうだと述べている。同社は6月に生成AIの新興企業MosaicMLを13億ドルで買収していた。
フォーブスは先月、未上場のクラウド企業トップ100社を選出する「Forbes Cloud 100」において、ChatGPTの親会社であるOpenAIに次ぐ2位にデータブリックスを選出した。同社は、2013年にカリフォルニア大学バークレー校に在学中だったゴディシと6人の研究者によって設立された。
今回のデータブリックスのシリーズIラウンドには、既存投資家のアンドリーセン・ホロウィッツとタイガーグローバルも参加した。
(forbes.com 原文)