カーボンニュートラルを目指す同社が手がけるBEV(バッテリー駆動EV)に限ってみても、2023年第2四半期におけるグローバルマーケットでの売り上げは、前年同期比123パーセント増という。
日本でも2023年8月25日に7台目のBEVとなる「EQE SUV」が発表・発売された。一充電あたりの走行距離が528km(EQE 350 4MATIC SUVの場合。WLTCモード一充電走行距離)に達すると同時に、外部給電のシステム搭載で、さらに市場を拡大しそうなモデルといえる。
EQE SUVの発表時には、東京・港区の会場に集まったジャーナリストを前に、メルセデス・ベンツ グループ社取締役会長のオラ・ケレニウス会長が登壇した。ケレニウス会長は、脱炭素化をはじめ、日本での電気自動車の拡販、さらに新車計画など、広い範囲にわたる同社の取り組みについて語ったのだった。
その後、Forbes JAPANのために、ケレニウス会長は、多忙なスケジュールから時間を割いて、インタビューに応じてくれた。内容はかなりエキサイティングで、メルセデス・ベンツ グループ社がいかに日本市場に“本気”であるかを強く感じさせるもの。モータージャーナリストの小川フミオが話を聞いた。
──今回来日した目的を教えてください
「過去20年ぐらいに渡り、日本に来たのは数えきれないほどです。日本は、メルセデス・ベンツにとって、とても重要な市場です。過去10年間は、メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎CEOをはじめ、スタッフのみなさんが素晴らしい仕事をしました。みごとな販売成績を挙げ、ブランドのポジションも確固たるものとなりました」
──今回の来日は、EQE SUV発表のタイミングとも合わせているはずですね。
「EQE SUVの立ち上げで、EQSとEQE のファミリー4車種が出そろい、完成形にもっていくことが出来ました。EQE SUVは革新的なテクノロジーとサステナビリティを兼ね備えたラグジュアリーSUVで、日本のお客様にご満足いただくことができると確信しています」