チェイスのクレカポイントをパークハイアットに移行すれば─
ホテル予約のわかりやすい例としては、パークハイアット・ニューヨークがある。このホテルは予約するのに1泊3万ポイント、最低でも1泊1000ドル前後が必要だ。クレジットカードのポイントを直接使って宿泊する場合には、1泊あたり約7万ポイントが必要である。しかし、チェイスのクレジットカードのポイントをハイアットに移行すれば、キャッシュコストに関係なく3万ポイントで宿泊できるのだ。ただ、繰り返しになるが、唯一の欠点は、ポイントを現金と同じように扱う場合には発生しない、一時的に機能が停止される日を考慮する必要があることである。
ここでの明らかな名案は、クレジットカードのポイントを直接使うのではなく、ヴァージン・アトランティック航空のマイルに移行することだろう。12万マイルと70万マイルでは勝利は明白だ。クレジットカードのポイントをハイアットに移行する場合も同様で、3万マイルと7万マイルでは雲泥の差がある。
しかし残念なことに、航空会社が、ロイヤリティ・プログラムをロイヤリティに報いる手段というより搾取可能な収入源と見なすにつれ、「これはお得だ」と感嘆するような価値は減少しており、クレジットカードのマーケティング活動は易々と行われている。
航空会社やホテルがポイントから大きな価値を引き出すことを難しくすればするほど、より多くの消費者は自由にポイントを消費するために、公平で簡単で複雑ではない価値を喜んで選択するようになる。消費者ならば当然である。
父親に、アメックス、チェイス、キャピタルワン、シティの口座にオンラインでログインし、フライト検索をして「ポイントで支払う」を押す方法を説明するのは、ヴァージン・アトランティック航空の口座を作り、提携航空会社であるANAの座席をUnited.comで検索し、マイルを使って利用可能な日程を見つけ、ヴァージン・アトランティック航空に電話して予約する方法を説明するよりも、はるかに簡単だ。
ヨーロッパ往復がビジネスクラスで1300ドル、エコノミーが250ドル以下と航空運賃が記録的な安値を更新し続けている今、クレジットカードのポイントはどこでも簡単に利用できる。航空運賃が下がり続ければ、クレジットカードのポイントはますますお得になるのだ。
さらに、クレジットカードのポイントを直接使うと航空会社のマイルが貯まるが、航空会社に移行して交換するとマイルは貯まらない。
クレジットカード会社は、航空会社やホテルからマイルやポイントを買い続けている。航空会社やホテルはこのポイント販売による安定した収入の流れに依存しているため、現状がどのように維持されるかが注目される。
航空会社やホテルはまもなく、より多くのクレジットカード会社にポイントを購入してもらうために、ポイントをより安くし続けるか、それとも、再び価値を高めて競争力をつけるためにポイントをより高価で魅力的なものにするか、いずれかを選択せざるを得なくなるはずだ。
※本稿はGodsavethepointsからの翻訳転載である。