戦車の乗員を特集しているシリーズの最新回で登場したユリイの発言は、重量69トン、乗員4人のレオパルト2A6が戦っている様子をとらえた映像から浮かび上がることを裏づけている。
そしてさらなる詳細が明らかになった。ウクライナがドイツとポルトガルから入手した21両のレオパルト2A6は、ウクライナ軍の参謀が当初意図していた第33機械化旅団ではなく、おそらく第47機械化旅団が運用している。
第47旅団は当初、スロベニアが供与したM-55S戦車を運用していた。M-55Sは旧ソ連の1950年代のT-55戦車を大幅に改修したものだ。同旅団は今春のある時点で、M-55Sをレオパルト2A6と交換し、第21機械化旅団と第67機械化旅団が防衛戦を行なっている北東部にM-55Sを送った。
6月上旬にザポリージャ州とドネツク州で始まった待望の反攻作戦の初期段階では、レオパルト2A6の投入はあまり違いを生み出さなかった。
当時、第33旅団と第47旅団はいっしょになって戦っていた。まずマラトクマチカ南方の地雷原の強行突破を試み、後に迂回路を見つけた。
レオパルト2A6を配備した効果はここ数週間で顕著になった。30両を超えるレオパルト2A4戦車を抱える第33旅団が数キロ後退したのは、戦車に爆発反応装甲を取りつける時間とスペースを確保するためだったようだ。
1980年代に製造された2A4は2000年代製造の2A6よりも防御力が低い。そのため、ウクライナ軍はまず2A4に装甲を取りつけた。
一部の人は装甲が加えられた2A4のことを「レオパルト2A4V」と呼ぶ。この改修作業のために、2A6の少数部隊はマラトクマチカから南下し、ロシアに占領されているトクマク、さらに80キロ南のメリトポリに向かう道の要衝であるロボティネを経由して南下する歩兵部隊を支援するという大きな役目を担うことになったようだ。
Soldiers from the 47th Mechanized Brigade describe their experiences with Leopard 2A6 tanks.
— Defense of Ukraine (@DefenceU) September 12, 2023
This brigade pushed through the russian troops' first line of defense near Robotyne, Zaporizhzhia region.
🎥 @StratCom_AFU pic.twitter.com/KgZH7daeOa
歩兵部隊はしばしば米国製のM-2ブラッドレー歩兵戦闘車で、しかも往々にして暗闇にまぎれてロボティネ周辺のロシア軍の防御に探りを入れた。