ウクライナ軍は、爆発物を積んだ水上ドローン(無人艇)を何隻か、厳重な防御が施されているセバストポリ港に潜入させたのかもしれないし、弾道ミサイルか巡航ミサイルを撃ち込んだのかもしれない。あるいは破壊工作員たちが港に忍び込んだのかもしれない。
いずれにせよ、本記事を執筆している現在、黒海艦隊にとって重要なのは攻撃の手段が何だったかではなく、13日未明に爆発したドライドック(乾ドック)の火災を消し止めることだろう。この乾ドックにはロプーチャ級揚陸艦とキロ型潜水艦が各1隻入っていたと伝えられる。
軍艦が大きく損傷する前に火を消し止められなければ、黒海艦隊は約30隻の大型艦艇をさらに2隻失う可能性がある。これらの大型艦は、ロシアがウクライナで拡大させた現在の戦争が終わり、黒海と地中海の出入り口であるボスフォラス海峡の通行禁止をトルコが解かない限り、ほかの艦艇で置き換えることもできない。
A # of Russian Telegram channels posted videos of explosions and a fire reportedly at the 13th Ship Repair Plant in Sevastopol, possibly from a missile strike. https://t.co/Pr645WM7Kthttps://t.co/6vKPel4yhthttps://t.co/jXTfViRBy9https://t.co/6AQB0skAdKhttps://t.co/p13j5iL0gt pic.twitter.com/Fgg1FTPKkn
— Rob Lee (@RALee85) September 13, 2023
ほかはタピール級揚陸艦「サラトフ」(2022年3月、弾道ミサイル攻撃で大破)、ミサイル巡洋艦「モスクワ」(2022年4月、対艦ミサイル攻撃で穴が空いた)、救助曳船「ワシリー・ベフ」(2022年6月、同じく対艦ミサイル攻撃の犠牲に)。オレネゴルスキー・ゴルニャクは攻撃を受けてから数日後にドライドックに入っており、たぶんこの戦争の間は復帰できないだろう。
ウクライナ側はさらに、ロシア海軍の複数の哨戒艇や揚陸艇も撃沈したり大きく損傷させたりしているほか、このほど黒海西部でロシア側が前哨基地として使っていた石油掘削施設2基の支配も取り戻している。