6日にネット上に出回った動画には、爆発物を積んでいると思われるウクライナ軍の一人称視点(FPV)ドローンが空中でロシア空軍のKa-52攻撃ヘリに体当たりする自爆攻撃を試み、あと一歩のところで逃している様子が映っていた。
だがロシア空軍の司令官たちは、こうしたドローンの問題を認識し、対応策も練っていたようだ。複数のウクライナメディアとロシアのソーシャルメディアチャンネルによると、ロシア空軍は先月末、古いMi-28攻撃ヘリで新部隊を編成し、ドローン撃墜を唯一の任務として配備することを決めた。
通信アプリのテレグラムにあるチャンネル、ミリタリー・インフォーマーは「Mi-28Nヘリの新部隊は国内のいくつかの地域に早速配備されている」と指摘。また「乗員たちは異なる時間帯やさまざまな天候下でドローン迎撃の特別訓練を受けている」とも伝えた。
基本的には理にかなっている。時速320kmで飛ぶヘリのスピードは、時速64kmのドローンに追いついて巧みな操作で打ち負かすためには十分であり、速すぎてドローンを狙えないというわけでもない。攻撃ヘリの多くは優れた昼夜照準装置と安定装置付き機関砲を備えており、理論上では貧弱なドローンに対抗できる。
ロシア空軍はヘリ部隊に与える任務として、同国内の都市を狙う長距離ドローンの飛来に備えたパトロールを優先しているようだ。だがその代わりに、前線に投入するKa-52攻撃ヘリをMi-28に護衛させることもできるだろう。Mi-28、Ka-52ともに乗員は2人、重量は12トンだ。
Mi-28とKa-52はすでに混合編隊で飛行している。Ka-52は、ウクライナ軍のスティンガー携帯式防空ミサイルのようなレーザー/赤外線誘導兵器への対抗策を持っており、Mi-28Nはレーダー誘導ミサイルへの対抗策を持っている。