今、これがすべて危機に瀕している。
政府関連の仕事をしている人々への販売減少も危機の1つだが、結果としてアップルのブランドが中国での支配層から不評と見なされ、または西側の敵の道具とみなされる可能性がある。これが一般の人々への大幅な販売減少につながるかもしれない。
販売の減少は1つの問題だが、中国はアップルにとってさらに大きな課題だ。最近アップルは、一部の生産をインドに移したり、主要サプライヤーのフォックスコンに米国、ベトナム、メキシコでの生産への投資を促したりと、中国から離れた製造の多角化を試みているが、専門家によれば、中国からの切り離しは、もし可能だとしても数年はかかるという。コーネル大学のイーライ・フリードマン教授は、鄭州(ていしゅう)にあるたった1つの工場が、アップルが販売するスマートフォンの中で最も高価で最も収益性の高いiPhone Proの全モデルの85%を製造しており、アップルは米国企業であると同時に中国企業にもなっているとCNNに語った。
ある意味、中国もアップルを必要としている。何十万人もの労働者が、アップルのブランドがついた世界市場向けの製品を製造し、中国経済に莫大な価値をもたらしている。
しかし、中国政府は大きな戦略的利益のために、一時的な戦術的損失を受け入れることが多い。
結局のところ、米中間の煮えたぎるような経済戦争が続く限り(そして欧州がある程度米国側に立つ限り)、アップルと中国は複雑で困難な関係に置かれることになる。これはアップルの収益に長期的なマイナスの影響をもたらす可能性があるのだ。
(forbes.com 原文)