損傷した車両の回収は困難な作業だとソロニコは強調しつつ、こう語った。「ロシア軍は回収車両や基地をも狙う」「すぐ近くでロシア軍は装甲車を攻撃し、避難のための車両が兵士らを救出するために到着した。彼らは狭い道路を非常にゆっくりと移動し、地雷原につながる未舗装の道路に入らないようにしながら、切り抜けなければならなかった。リスクも負っていた」
ウクライナが多くの旧ソ連製の装甲回収車を再稼働させ、ドイツや英国、米国、その他の同盟国から追加で装甲回収車を得たのには理由がある。頑丈な西側の戦車や戦闘車両がどんどん前線で動けなくなり、回収と修理を待つばかりになっているため、ウクライナ軍は使える装甲回収車ならいくらでも必要としている。
さらにウクライナ軍は損傷の程度が軽微な車両を自らの手で修理できるよう、大量の予備部品も必要としているとワトリングとレイノルズは説明している。「生産が終了した車両では、それは難しい。そのため、繰り返しになるが、ウクライナを支援する国々は、ウクライナ軍が戦闘を継続できるようにするための産業支援を行う必要がある」
それはウクライナ国外の車両基地にも当てはまる。そこでは、ウクライナ軍の旅団の後方でできないような複雑な修理や整備を行うことができる。ポーランドはウクライナのレオパルト2A4戦車とブラッドレー歩兵戦闘車を修理し、ドイツはレオパルド2A6を修理している。損傷車両が増えるにつれ、ウクライナ軍は利用可能な修理施設がさらに必要になるかもしれない。
ウクライナ軍の装甲車両の修理は、ウクライナの同盟国がこれからやってくる冬、そしてその後にやってくる春と夏を見据える上で最優先事項であるべきだ。ウクライナの修理に対するニーズは現在深刻で、これからさらに悪化する。
「紛争が長期化することは明らかだ」とワトリングとレイノルズは指摘する。「したがって、ウクライナを支援する国々はウクライナに長期的な優位性を与えるために今投資することが重要だ。時宜を得た調整を怠れば、2024年に大きな代償を払うことになる」と書いている。
(foebes.com 原文)