実写版『ONE PIECE』 米国で早くも首位陥落 シリーズ継続に暗雲

MardeFondos / Shutterstock.com

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ネットフリックスのドラマは「TOP10」ランキングのトップにとどまる期間が長ければ長いほど、新シーズン製作のチャンスは高まる。だが、日本の名作漫画・アニメを実写化した新作ドラマ『ONE PIECE』は、1週間もたたずに米国でトップの座を奪われてしまった。同作は視聴者から非常に高く評価されているが、シーズン2の製作には暗雲が立ち込めている。

しかも、『ONE PIECE』から首位の座を奪ったのは超大作番組だったというわけでもない。現在の1位は、米コメディアンのシェーン・ギリスによるスタンドアップコメディ特番『Beautiful Dogs』だ。その長さは52分しかないため、『ONE PIECE』が1、2日で首位に返り咲くことはあり得るが、それでもスタンドアップ番組に1位を奪われたのは芳しくない。

1つの可能性として、『ONE PIECE』の視聴者があまりにも番組に熱中し、短期間で一気見して次の番組へと移ってしまったということもあり得る。8月31日~9月3日の累計視聴時間は1億4000万時間に達しており、それ自体は良い結果だ。ただ、『ONE PIECE』には巨額の製作費が投じられており、製作費が高ければ高いほど、それを正当化するだけの成績が必要となる。(例えば『オルタード・カーボン』は、第1シーズンの成績がさほど良くなかったため、第2シーズンでは予算が削られ、その後に打ち切られた)

私は、ネットフリックスが『ONE PIECE』に投資し続けることは賢い選択だと考える。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』など、人気シリーズの多くが終了しつつある今、ネットフリックスはその代わりとなる新しいシリーズを模索する必要がある。『ONE PIECE』は口コミで人気が広がるような作品であり、継続が決まることを期待したい。そのための素材は、シリーズを永遠に続けられるほどふんだんにある。

『ONE PIECE』は、原作の漫画やアニメを知っている人にも知らない人にも、大いにおすすめできる作品だ。私は原作をよく知らなかったが、半分見終わった段階で非常に楽しめている。この作品がネットフリックスの長寿シリーズとなることを願うが、今のストリーミング業界とストライキの現状を考えると、何も保証はできない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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