キャリア

2023.09.30 11:00

カルティエ ジャパン社長と建築家が語り合う リーダー像と母親論

情熱がありチャーミング。無理と思える難題も一緒に解決できる仕事仲間&ママ友です。

永山祐子(建築家・永山祐子建築設計代表):豊島横尾館を設計したご縁で横尾展に伺いました。初対面のときは、ハイブランドを率いる社長さんということで少し構えていましたが、横尾さんデザインの大きな口が描かれたマスク姿で純さんが「どうも~!」と朗らかに登場されて。そのチャーミングな雰囲気に波長が合うなと直感しました。
ながやま・ゆうこ◎1975年、東京都生まれ。98年に入所した青木淳建築計画事務所勤務を経て、2002年永山祐子建築設計設立。武蔵野美術大学客員教授。「東急歌舞伎町タワー」に続き、大阪万博の2つのパビリオン、「TOKYO TORCH Torch Tower」等が進行中。

ながやま・ゆうこ◎1975年、東京都生まれ。98年に入所した青木淳建築計画事務所勤務を経て、2002年永山祐子建築設計設立。武蔵野美術大学客員教授。「東急歌舞伎町タワー」に続き、大阪万博の2つのパビリオン、「TOKYO TORCH Torch Tower」等が進行中。


一昨年のドバイ万博で日本館を設計する際に、私たちが掲げたコンセプトのひとつが「リユース」でした。リサイクルも大切ですが、結局は長く愛される、愛着をもてるものをつくることが、究極のサステナビリティにつながります。大阪・関西万博のウーマンズ パビリオンでは、ドバイから運んできた日本館の資材を再構築しますが、このプロジェクトを実現するにはさまざまな課題が山積みでした。
ド バ イ 万 博 の 視 察 で 訪 れ て い た 河 瀨 直 美( 左 )も 合 流 。 永 山 が 設計した日本館前で。

ドバイ万博の視察で訪れていた河瀨直美(左)も合流。永山が設計した日本館前で。


でも純さんは「やりましょう」と言ってくれただけでなく、ご自身で交渉などにもガンガン動いてくださって。その思いを実現する力や、人間らしくてフラットな姿勢に、私も刺激を受けました。オンラインの打ち合わせでは、乱入してくる子どもたちを「ちょっとママ借りるね~」とお互いなだめることも。ドバイ万博には子どもを連れていったので、私の仕事を少し理解してもらえたかな。子どもたちには、正解や成功以上に、失敗や苦労の大切さも伝えたいですね。
永山が手がける大阪・関西万 博「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」の模型。

永山が手がける大阪・関西万博「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」の模型。



「エグゼクティブ異種交遊録」は、能動的に出会いを求めるアクティブな経営者たちを繋ぐ「場」と「機会」を提供するコミュニティ、Forbes JAPAN SALONの会員をつなぐ連載です。

文=松下久美 写真=若原瑞昌

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

連載

エグゼクティブ異種交遊録

ForbesBrandVoice

人気記事