AI

2023.09.24 08:30

調達額は合わせて272億ドル。世界をリードするAI企業50社

Abnormal Security|アブノーマル・セキュリティ 
米カリフォルニア州サンフランシスコ

AIを用いた行動科学で「なりすまし攻撃」を防ぐセキュリティ企業。フェイスブックやツイッターなどが広告で活用する「行動プロファイリング」理論をフィッシング詐欺の検知に役立てている。2018年に設立。グレイロックやインサイトパートナーズなどの投資会社から累計2億8400万ドルを調達し、直近の評価額は40億ドル。創業者2人はツイッターが15年に買収した広告テクノロジー企業TellApartの元社員。

Adept|アデプト
米カリフォルニア州サンフランシスコ

あらゆるコンピュータの操作を、テキストコマンドの入力で可能にするAIモデルを構築したユニコーン企業。例えば、エンジニアがAIアシスタントに自動車部品の設計図の作成を依頼すると、AIが正しいソフトウェアを選択し指示通り作業をする。CEOのデイヴィッド・ルアンは、オープンAIとグーグルを経て2022年1月に同社を共同創業した。マイクロソフトやエヌビディア等から累計4億1500万ドルを調達。

AlphaSense|アルファセンス
米ニューヨーク州ニューヨーク

ビジネスや金融の専門家の調査プロセスを劇的にスピードアップさせるマーケットインテリジェンスに特化したAIプラットフォームを開発。独自の言語モデルを活用し、株式市場のデータや決算報告、業界誌のインタビューなど、公開および非公開の幅広いコンテンツからインサイトを作成する。直近の評価額は17億ドルで、累計5億2000万ドルを調達。CEOのジャック・コッコはモルガン・スタンレーの出身。

Anduril Industries|アンドゥリル・インダストリーズ 
米カリフォルニア州コスタメサ

2014年に仮想現実(VR)テクノロジーを開発するオキュラス・リフトをフェイスブック(現メタ)に30億ドルで売却したパルマー・ラッキーが共同創業した軍事テクノロジー企業。地上の赤外線センサーがとらえた映像を、AIで分析する監視システムを米国防総省や国土安全保障省、警察組織などの政府機関に提供。17年の設立以来、累計24億ドルを調達しており、直近の評価額は85億ドルに達している。

Anthropic|アンソロピック
米カリフォルニア州サンフランシスコ

元オープンAIの社員7人が2021年に創業。ChatGPTの競合製品のClaudeを発表しグーグルから評価額41億ドルで3億ドルの出資を受けたと報じられ、累計調達額は推定13億ドル。Claudeは有害な出力が少ないチャットボットを目指し、QuoraやNotion、DuckDuckGoといったプレイヤーと手を組みα版のテストを実施している。CEOのダリオ・アモデイはバイドゥやグーグルを経てオープンAIに約4年間勤務していた。

Arize AI|アリーゼ A I 
米カリフォルニア州バークレイ

機械学習に用いられるデータに含まれるバイアスや欠陥を検知するプラットフォームを提供。ウーバーやスポティファイ、アドビなどの顧客のデータ収集と分析を行い、問題の解決を支援する。CEOのジェイソン・ロパテキは2008年に共同創業した動画広告テクノロジー企業TubeMogulを16年にアドビに売却し、19年にArize AIを共同創業。TCVやバッテリーベンチャーズなどの投資家から累計6200万ドルを調達している。
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文=ケンリック・カイ|翻訳=フォーブス ジャパン編集部|リポーター=ラシ・シュリバスタバ、ヘザー・ニューマン 、ローレン・オルシーニ|編集進行=エリザベス・ブライアー|データ提供=コンスタンティン・ビューラー(セコイア・キャピタル)、 ロブ・ウォード & ダン・ナイト(メリテック)|日本版編集=上田裕資

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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