WSJが入手した内部文書によると、スペースXはマスクが保有する同社株の一部を担保にした融資を昨年10月に承認。マスクは同月、融資額を全額引き出した。
スペースXが昨年末に保有していた現金と有価証券は47億ドル相当で、そのうちかなりの部分がマスクに貸し出されたことになる。マスクはそのわずか1カ月後、利息をつけて全額を返済したという。マスクは昨年10月27日に440億ドルでツイッターを買収したが、スペースXからの融資が買収資金に充てられたかどうかは不明。
WSJは米連邦通信委員会(FCC)に提出された書類の情報として、マスクはスペースX株の42%を保有する筆頭株主で、議決権の79%を有していると伝えている。
フォーブスの推計によると、マスクは2570億ドル(約38兆円)の資産を保有しており、世界一の富豪となっている。資産の大部分は経営する一連の企業の株式で、マスクは銀行から借り入れをする際にこれらの株式の一部を担保として差し入れている。
2021年11月時点で、保有するテスラ株の約36%(1000億ドル超に相当)を担保としており、必要な時に備えて巨額のエバーグリーン信用供与枠を確保している。それでもツイッター買収前後には相当数のテスラ株を売却しており、これによりテスラの株価は下落した。
(forbes.com 原文)