ヘルスケア

2023.09.07 15:00

50歳未満のがんが世界的に増加 原因は不明

早期発症がんが増えている理由ははっきりしていない。がんは、細胞の増殖に歯止めがきかなくなり、体の他の部分へと広がっていく疾患だ。原因は、細胞の成長抑制をつかさどる遺伝情報が損傷することにあり、こうした変異は時間の経過とともに増えるため、高齢者にがんが多いことは説明できる。

がん発症の要因はさまざまで、遺伝性素因、特定のウイルスへの感染、汚染物質などの環境要因、食生活、運動、薬物使用、アルコール摂取、喫煙などが関わっており、早期発症がんの増加を1つの理由で説明することはできないと研究チームは指摘している。

研究チームによると、米国における子宮頸がん検診の普及など、検査体制や医療制度の改善が症例増加を部分的に説明できるかもしれない。また、ライフスタイルの変化、特に肥満人口の増加と運動不足や、環境汚染などの要因も原因となっている可能性があるという。

早期発症がんの中には、過去30年間で減少していたものもあった。減少傾向が最も顕著だったのは肝臓がんで、50歳未満の新規症例は毎年推定2.88%のペースで減少していた。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫・編集=遠藤宗生

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