庵野さんが作品づくりで試行錯誤するなかでよく言う、「こうじゃないことがわかった」という言葉には、私も意識的・無意識的に影響を受けています。この書籍が先鞭となって、結果的にこうじゃない書籍をつくろうと思ってもらってもいいし、部分的にでも要素を使えるならどんどん使ってほしい。庵野秀明という人やエヴァンゲリオンという作品には、そういった問いかけのもととなるエネルギーがあると思っています。100億円の興行収入を上げた映画でしかこういった書籍をつくれないということはなく、後世にその記録を残したほうがよい、残したい、と思いさえすれば、その対象は何でもいいのではないでしょうか。
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成田和優◎1984年生。2008年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)に入社し約9年半勤務したのち、2017年にカラーに制作進行として入社。有限会社ゼクシズに出向し『あさがおと加瀬さん。』に制作進行として携わったのちカラーに復帰し、『シン・エヴァ』AvantTitle2及びAパートの制作進行を担当。