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2023.09.08 15:30

金融リテラシー格差をなくす「ガールズトーク」投資教育

Forbes JAPAN編集部
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シムラン・カウル (写真=ミシェル・ヒスロップ)

世界で男性は女性より50%多く富を保有する。働く女性が増えても、投資を行っている女性は15〜25%と資産運用に消極的だ。ニュージーランド人のシムラン・カウル(26)は、この問題に取り組む。

彼女は親友のソーニャ・グプタンと2020年にガールズトーク感覚で投資について解説するポッドキャスト「Girls That Invest(GTI)」を始めた。総ダウンロード回数は400万回超の人気番組だ。

「一般に金融専門家は男性のイメージですが、私たちは若い女性ふたり。バーキンや、恋愛リアリティ番組の話もする。リスナーに親しみを感じさせて『私にも投資ができる』と思ってほしい」

現在GTIは週刊ポッドキャスト、年3回開催される投資法学習コース、ニュースレター運営等を行い、経済的自由を得るためのロードマップを提供。昨年はコンテンツをまとめた著書『Girls That Invest』を発売、売れ行き好調だ。30万人以上のフォロワーのうち多くはミレニアル世代の女性で、女性たちにとっての投資教育の必要性とニーズの高まりを証明している。カウルは語る。

「金融リテラシーは筋肉のようなもの。男女差はなく、鍛えれば女性も必ず力を発揮できます。私たちの使命は投資を世界中の女性にとってハードルの低いものにすること。女性たちが気軽に資産形成をするようになれば仕事や生活環境を選ぶ自由も得られる。男女間の格差をなくす方法のひとつが投資なのです」


シムラン・カウル◎インド生まれ、ニュージーランド育ち。オークランド大学卒業。2016年に女性エンパワメントメディア「The Indian Feminist」を立ち上げた後、20年「Girls That Invest」を開始。アジア版「Forbes 30 Under 30 2023」に選出。

文=フォーブス ジャパン編集部 写真=ミシェル・ヒスロップ

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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