北米

2023.09.06 15:00

スーパー駐車場で警察官が妊婦を射殺、抗議広がる 米オハイオ

一方、遺族の代理人弁護士はAP通信に対し、これは「殺人」事件であり、ヤングの死は避けられたはずだったと主張。ヤングが酒瓶を店内に置いた上で店を出ていたという目撃証言があるとし「彼女は窃盗を犯していなかった。警官たちは、彼女の命を奪うことはおろか、逮捕する権利すらなかった」と指摘した。

遺族が地元紙コロンバス・ディスパッチに語ったところによると、ヤングには6歳と3歳の息子がおり、第3子の女の子を11月に出産予定だった。

3日にはコロンバスのグッデール公園に100人以上が集まり、これまでに警察の発砲などで死亡した人々の名前を読み上げた。事件前のアクシオスの報道によると、コロンバスではこの夏、警察により4人が射殺されていた。オハイオ州では発砲した警官が被害者とみなされることが多く、コロンバス警察は4月、犯罪被害者のプライバシーに関する新法に基づく措置として、市民に発砲した警官の氏名を公表しない方針を発表していた。

今回の事件を受け、走行中の車への発砲の是非をめぐる疑問も浮上している。ニューヨーク市などの警察は警察官に対し、周囲の人々に危険を及ぼすという理由で、走行中の車への発砲を禁止している。

米警察の黒人やその他の人々に対する残虐行為は2020年、黒人男性のジョージ・フロイドが警官によって首を圧迫されて死亡した事件により再び注目を浴びるようになった。「Mapping Police Violence」のデータベースによれば、黒人が警察に殺される確率は白人の2倍以上となっている。米紙ワシントン・ポストによると、米国では8月28日までの12カ月間に995人が警察によって射殺された。

forbes.com 原文

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