しかし、支援する大隊が前進すれば、チャレンジャー2も遅れを取らないよう前進するしかない。
ロシア軍が、遮蔽物のない路上でチャレンジャー2を捕捉したのは明らかだ。ドイツ製のレオパルト2戦車が撃破された状況ともし似ているとすれば、地雷に触れたか砲撃を受けて動けなくなったところへ、爆発物を搭載したドローンがとどめを刺したのかもしれない。
もっとも、失われた戦車のために涙を流す必要はない。ウクライナ兵オレクサンドル・ソロニコも、こう記している。「装甲車両の損失を完全に防ぐことは不可能であり、空中で敵が優位な場合はなおさらだ。だが、装甲は危険を伴う特定の目的を果たすものだ。こうした行動は、装甲によって命が救われたという事実によって正当化される」
「金属片ならたとえ高価でも交換できるが、人の命は修理できない」
ウクライナの反転攻勢が始まって3カ月が経過したが、西側から供与された戦車105両のうち失われたのはわずか6両にとどまる。レオパルト2が71両中5両、チャレンジャー2が14両中1両である。レオパルト1A5は、20両中まだ1両も撃破されていない。
そして、反攻が激化する中、さらに多くの戦車がウクライナへ向けて輸送されている。追加供与されるのは14両のレオパルト2、31両の米国製M1エイブラムス、おそらく145両のレオパルト1A5だ。
たしかにウクライナ軍は戦車を損失しており、その中には最新鋭の戦車も含まれている。だが、戦車が不足しているわけではない。
(forbes.com 原文)