起業家

2023.09.11

家具サブスクの「ソーシャルインテリア」 法人需要の高まりで計20億円調達

ソーシャルインテリアCEO・町野健

近年、オフィスのあり方が凄まじく変化している。働き方改革や健康経営の推進、コロナ禍といった社会の動きに合わせて、企業も働く環境を整備してきた。

そんななか、ソーシャルインテリアが手掛けるオフィス家具のサブスクサービスが急成長している。同社は、CEOの町野健が2016年に「家具業界の革命」を掲げて前身のsubsclifeを創業(2022年に屋号をソーシャルインテリアに変更)。2018年3月から法人および個人向けに、人気ブランドの家具やデザイン家電が新品で借りられるサービスを展開してきた。

直近では、コロナ禍でのオフィス家具の入れ替えやオフィス移転が追い風となり、2022年度は前年比100%の成長を達成。同年夏には黒字化も実現した。今年8月には合計調達額が約20億円を超え、シリーズCラウンドを終えている。

なぜ同社が法人から注目されるのか。急成長の裏側に迫る。


“一生モノ”の家具でも初期投資の大きさが課題

ソーシャルインテリアの主なサービスは、法人・個人向けの家具・家電のサブスクサービスと、法人向けのオフィス構築支援サービス、家具・家電のオフプライスマーケットの3つ。

サブスクサービスでは600ブランド12万種の新品の家具・家電を扱っている。サブスク期間は3カ月〜2年で、月額は500円から。支払いがメーカーの希望小売価格に達すれば課金は終わり、そのまま所有することもできる。手放す場合は処分やリユースを同社が行うため、廃棄の手間もない。リユース品は、オフプライスマーケットで販売されるという仕組みだ。

元々家具が大好きだったという町野。自身が引っ越しの際に、「おしゃれでかっこいい家具は見つかったけれど、一式揃えるとかなりの金額になる。でも安価な家具で妥協したくない」とジレンマを抱えた経験から、2016年に同社を創業した。

当時、家具のサブスクは国内で前例がなかったが、米国の展示会で知ったハード分野のサブスク事業をヒントに、ビジネスモデルを構築。「もっと手軽に良い家具に触れ、使ってもらいたい。そして持ち主が変わっても長く使って欲しい」という想いを実現した。

「高級家具は“一生モノ”と言われるほど長く使えるので、コスパの面では劣りません。ただ、初期投資が大きいのでハードルが高い。メーカー側も同じことを考えていて、『まずは使ってもらうことが大事』ということを理解されていたので、当社の事業に共感していただきました」
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文=尾田健太郎 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二

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