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2023.09.10 13:30

睡眠時にみる夢の「意味」や「効果」を解き明かす3つの科学理論

shutterstock.com

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私たちはしばしば、奇妙で非現実的な夢から醒めたとき、昨夜眠りの中で目撃した連続する気まぐれなシーンは、起きている自分の生活には何の意味も与えることはないと考える。概して、夢はそれがまったくランダムなものなのか、それとも実際に何かを伝えようとしているものなのか、私たちを当惑させることが多い。

しかし、睡眠と夢に関する最近の研究は、夜な夜な私たちに訪れる物語と、私たちの幸福や日々の行動に役立つような具体的かつ高度に専門化されたその機能に関する洞察を明らかにしている。

もしあなたが、最近みた夢に当惑し、頭を悩ませている人のために、私たちがなぜ夢をみるのかをより明快に説明してくれる興味深い理論を以下に紹介する。

1. 夢は未来を予測しようとする

「エピソード的未来思考(Episodic future thinking)」とは、自分の未来に起きる可能性のある体験を想像あるいはシミュレーションする脳の能力のことであり、高度な意思決定、感情調節、意志形成、計画、展望記憶、さらには空間ナビゲーションとも関連づけられている。

2021年のある研究は、夢の研究に「エピソード的未来シミュレーション仮説」を適用し、私たちの意識が、過去における体験のさまざまな断片をどのように組み合わせて未来の出来事を想像しシミュレーションを行っているかに焦点を当てた。人間の脳のパターンと確率を予測する能力の高さを踏まえると、夢は、もし夢の中の出来事が何らかのかたちで現実世界で現出したときのために、感情的あるいは状況的に重要な手がかりを与える可能性がある。

研究チームは、一般的に夢は過去の記憶をたどる、あるいは切迫した未来の特定の出来事に関連づけられていることを発見した。未来志向の夢は、複数の異なる「覚醒時の情報」あるいは実生活で起きている、あるいは過去に起きた事象に基づいている。

そのような記憶の断片や未来のシミュレーションが組み合わさって、私たちが夢でみる新奇なシナリオが作られる。
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翻訳=高橋信夫

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