小池藍が代表パートナーを務めるTHE CREATIVE FUNDは、21年9月のプレシリーズAラウンドからNOT A HOTELに出資。なぜ小池は投資したのか。
小池:濱渦さんとの出会いは個人的なことがきっかけでした。2021年夏からNOT A HOTELが物件を販売するというプレスリリースを見て、絶対に欲しいと思ったんです。ただ、そのときは購入方法が告知されていなくて。それで、濱渦さんに直接ご連絡してお会いしました。そのときの会話のなかで、資金調達の活動をしているとお聞きし、ダメもとでまだ枠はあるのかお尋ねしたら、間に合うかもしれないということで、出資につながったかたちです。
濱渦:投資家や起業家のような方たちが、僕らにとっては理想とする販売ターゲット層。小池さんに興味をもってもらえてうれしかったです。
小池:欲しいと思ったのは、とにかくセンスがよくて、複数人で最大12分割のシェア買いができたから。数百万円台からのリーズナブルな価格で、自分ひとりでは建てられないような素敵な物件のオーナーになれる仕組みには感動しました。私は建築やアートを愛好しているのですが、建築パース(3DCGの完成予想図)を見ても素晴らしくて。
何よりも、それを濱渦さんが手がけていることが魅力でした。EC構築支援で起業した会社をZOZOに売却した実績をおもちで、同社に参画してからは前澤(友作・ZOZO創業者)さんと一緒に世界中のいろんなもの見て経験されて、建築や食に詳しく、優れたセンスをもっていらっしゃる。
濱渦:僕は自分の好きなことを仕事にしているだけですよ。
小池:私は、世の中の誰もが起業家になれると思っています。でも、何を起業の材料とするかは別の話。NOT A HOTELは、濱渦さんにしかできない唯一無二のビジネスで、応援させてもらえることは光栄です。
濱渦:連続起業家としての経験値を評価いただくことは多いのですが、僕らの事業をクリエイティブの面から理解いただける投資家の方って実は少ないんです。一緒に仕事をしている建築家の方や、そのデザイン性、自分の感性を評価してくれたことはすごく新鮮でした。
小池:結局、最初の販売時にはかなわなかったのですが、出資してしばらくしてから宮崎県・青島の物件を購入することができました。建物のデザインや室内をコントロールするIoTの仕組み、アメニティを含めた環境づくりなどが相まって、長期間いても疲れない居心地のよさを感じています。素敵なホテルに泊まりに行くと、そわそわしてリラックスできないことがありますが、NOT A HOTELはゆったりと焚たき火を眺めながらくつろげるリゾートなんです。