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2023.09.05 17:00

iPhone 15は業界初の「積層型バッテリー」で電池寿命アップの可能性

iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Max (Shutterstock)

iPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Max (Shutterstock)

アップルが日本時間9月13日のイベントで発表する見通しのiPhone 15シリーズについては、ほぼすべての詳細がリークされているが、ここにきて、さらにもう1つの驚くべき詳細が報じられた。

著名リーカーのMajin Buによると、iPhone 15 Pro Maxのバッテリーの容量は、これまで報じられていた4852mAhではなく、4422mAhになるという。現行のiPhone 14 Pro Maxのバッテリー容量は4323mAhであり、今年のモデルはわずか99mAhしか増えないことになる。しかし、それでも今年のiPhone 15 Pro Maxのバッテリーの持ちは、大幅に向上するのかもしれない。

その理由は2つある。まず1つ目は、アップルがiPhone 15 Proの両モデルに搭載するA17チップの製造プロセスを3nmに変更したことだ。3nmへの移行により、チップがより高速に、電力効率を向上させて動作するようになり、バッテリー駆動時間が20%も向上するとアナリストは述べている。

2つ目は、iPhone 15シリーズの全モデルが、スマートフォンでは業界初となる積層型バッテリー(stacked battery)に移行するというリーク情報だ。積層型バッテリーはすでに航空宇宙分野や電気自動車(EV)業界で広く使われており、電力効率の向上、低温化、長寿命化を実現している。

その結果、iPhone 15のバッテリー寿命は大きく改善し、そこに容量の増加というボーナスが加わることになりそうだ。

さらにいうと、アップルのライバルが同社の主な利点にすぐに追いつく可能性は低い。アップル以外に積層バッテリー技術を提供できる立場にあるのはサムスンだとされるが、この技術を搭載したGalaxy S24シリーズの発売は、2024年初めになる見通しだ。さらに、アップルはTSMCの3nmチップの初年度の全供給量を確保したと報じられている。

今年のiPhone 15 Proモデルは、ステンレススチール製のシャーシから、より強く軽いチタン製シャーシに移行し、プログラム可能なアクションボタンや、Thunderbolt 4のスピードに対応するUSB-Cポートを搭載し、ベゼルがさらに薄くなると予想されている。また、iPhone 15 Pro Maxは、アップル初のペリスコープ・ズームカメラを搭載する見通しだ。

その反面、価格は大きく上昇し、費用を抑えたいユーザーは、iPhone 14 Proにインスパイアされた標準モデルのiPhone 15とiPhone 15 Plusを選ぶかもしれない。しかし、筆者個人は、今年のアップグレードは見送り、来年のiPhone 16シリーズに大きな変化が訪れるのを待ちたいと考えている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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