アジア

2023.09.06 14:00

イラン政府の「ヒジャブ法」に反発するハッカー、監視ツールの詳細を暴露

2023年4月13日、イランのテヘランでヒジャブ法に違反した女性を監視するカメラが公共の場に設置された(Photo by Fatemeh Bahrami/Anadolu Agency via Getty Images)

イラン政府は、公共の場で義務づけられているヒジャブ(頭髪を覆う布)を着用しない女性への取り締まりを強化している。この動きに反発するハッキング集団のGhostSecは、政府の監視ソフトウェアFanap Behnamaへの侵入に成功し、その機能の詳細を明らかにした。

同グループは、イランのソフトウェアFanapの顔認識システムに関するソースコードを含む20GBのデータを入手した。Fanapは当初、イランの銀行システムのために設立されたが、その後、政府が国民を監視するための監視システムに拡張されている。

GhostSecは、このデータを「Iran Exposed」という専用のTelegramチャンネルで公開する予定という。「私たちの取り組みは、人々のプライバシーや自由、権力のバランスに関するものだ」と彼らは述べている。

GhostSecは、イラン政府のヒジャブ関連の取り締まりに関連する顔認識ベースのビデオ監視ツールを発見したと主張している。同グループはまた、Fanapのシステムが、政府がオンラインユーザーの認証に採用しているシングルサインオン(SSO)プラットフォームと連携していると述べている。

「この連携は、サービスへのアクセス権を確認するだけでなく、顔認証のための仮想プロフィールを構築するために使われている。イラン政府は、我々の攻撃に怯えている。今後もさらなる攻撃を加えていく」と彼らは述べている。

これに対し、イランの警察当局は「法律に違反する個人的、集団的な行動や行為は一切容認しない」と述べている。

Ghost Securityという名称でも知られるGhostSecは、イスラム過激派を促進するISISのウェブサイトを攻撃するために結成された「自警団」を自称する、匿名のハッキンググループだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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