欧州

2023.09.05 09:00

ウクライナ軍のチャレンジャー2が前線に 「スナイパー」のように敵狙う

英陸軍のチャレンジャー2戦車。2021年、イングランド南部ソールズベリーで(Martin Hibberd / Shutterstock.com)

新しいモデルであるチャレンジャー2は、アップグレードした120mmライフル砲を備え、照準装置など射撃統制システムも改良されている。そのため、退役したチャレンジャー1よりも射程はさらに伸びているに違いない。
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インタビューに応じた戦車兵は、チャレンジャー2と、T-64やT-72、T-80といった旧ソ連式戦車を比べた感想も述べている。彼はチャレンジャー2の訓練を受ける前、T-80に乗っていたという。

これはとくに驚くような話ではない。というのも、ウクライナ空中機動軍が主に使用している戦車はガスタービンエンジンのT-80BVであり、今春、第82旅団を編成した際、実戦経験のある戦車兵がこの旅団に配属されたからだ。

T-80が敵の歩兵に対する近接戦・強襲で最も威力を発揮するのに対して、チャレンジャー2は、後方にとどまって、ペアで相互支援しながら、数km先にいる敵の装甲車をたたくのに適していると兵士は話している。「長距離の作戦行動を実施し、もっぱら機械を目標とするようにつくられた車両だ」
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これまで、チャレンジャー2がウクライナの戦場で荒々しく弾を撃ちまくるような映像がないのも、長距離で本領を発揮するというこの戦車の特徴が理由なのかもしれない。

第82旅団のチャレンジャー2は、マルダーやストライカーに乗った強襲部隊のはるか後方から、支援射撃を行っている可能性もある。第82旅団がロボティネ軸で進める作戦でチャレンジャー2が果たしている役割は、映画のように華々しいものとは限らない。この戦車は地道に、隠れた場所から、そしておそらく夜間に任務を行っている。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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