経営・戦略

2023.09.04 08:00

年末商戦予測、AI技術がeコマースで28兆円分の売上を生み出す

今回の予測レポートに関するメディア向け説明会に出席した、Salesforceのリテール担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、ロブ・ガーフは、オンライン売上の増加が横ばいになったからといって、伸び悩んだ分がすべて実店舗に逆戻りするわけではないと述べる。「オンラインとオフラインの間でバランスがとられているようだ」と同氏はいう。

ガーフは、消費行動のハイブリット化が顕著であることに触れながら「当社の調査によると、消費者は1つの買い物を行なうなかで、9カ所の異なるタッチポイントで(ブランドや小売店と)接触している」と述べた。

消費者購買行動のハイブリット化が進むなかで、オンライン注文対応において店員の果たす役割は大きくなりつつある。例えば、店舗駐車場で商品を受け取れるカーブサイドピックアップや、店舗での受け取り、フルフィルメントセンターからの配送などのことだ。

Salesforceによると、店員は、実店舗の対応で需要を創出し、さらに、オンライン注文の配送や店舗での受け取りに対応することで売上に影響している。2023年ホリデーシーズンの全世界売上のうち、60%にあたる7140億ドル(約104兆2340億円)は、店員による対応が関係するとSalesforceは推定している。

Salesforceのガーフによると、2023年の年末商戦で小売店が重視するのは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック中に獲得した新たなオンライン顧客をいかに維持するかだという。Salesforceによると、オンライン顧客は2020年に40%以上の純増となった。

米国のオンライン売上は、伸びがごくわずかで、基本的には横ばいになると、Salesforceはみている。消費者調査の結果、出費を控えたり節約を心がけたりする動きが明らかになったと、ガーフと、コンシューマー戦略・インサイト担当ディレクターのカイラ・シュワルツはメディア説明会で述べた。

「消費者が節約を心がけているのは間違いない」とガーフは説明する。「価格をより重視するようになっており、お買い得感や割引率の高い商品を、より安く買えるタイミングを探している」

プライベートブランド商品に切り替えたり、ディスカウントストアで買い物したりする傾向もみられるという。

小売業界で現在最も注目されているのが、AIツールの導入だ。「ここ6カ月というもの、会話という会話にAIという言葉が登場している」とガーフは話す。「耳にするテーマはおおむね、結局は顧客体験が大事だということだ。原点に戻って、顧客体験を改善するためにできることを把握しようということだ。効率性に焦点を当てるところもあるし、売上増加に焦点を当てるところもある。しかし、最後には顧客体験に行き着く」

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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