経営・戦略

2023.09.06 07:30

ポケモン宇都宮COOに聞く、Pokemon GOからの8年と世界戦略

田中友梨
——周囲のユーザーから、「ポケモンのために寝なきゃ」という声も聞きます。

うれしい反響ですね。私の娘たちの睡眠時間も確実に増えています(笑)

ユーザーも着実に増えており、8月25日には全世界1000万ダウンロード達成のお知らせを行いました。柳沢先生からは「『Pokémon Sleep』は睡眠イノベーションにおける最大規模の社会実装となるのでは」と期待を寄せていただいています。

ポケモンには「かがくのちからってすげー!」(ゲーム「ポケットモンスター」のシリーズ作品に登場するセリフ)というおなじみの言葉があります。この言葉通り、「Pokémon GO」には位置情報やARなどに関するNiantic社の技術が実装され、「Pokémon Sleep」には睡眠研究の知見が実装されました。とてもポケモンらしい、唯一無二のゲームです。


©2023 Pokémon. ©1995-2023 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. ©2023 Niantic, Inc. ©2021 Tencent. ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

東アジア・東南アジアでの展開に注力

——「ポケモンWCS2023」は、改めて世界中のポケモンファンの存在を感じる大会になりました。今後、国内外で取り組んでいきたいことは。

僕たちのコアはビデオゲームです。ゲームフリークさんが制作する「ポケットモンスター」シリーズの次回作を世界中に届けていくのが、まず一番の目標です。

ただ、ポケモン人気は、まだまだ日本とアメリカ、ヨーロッパ諸国が中心。これらの国の人口をすべて足しても10億人弱ほどです。これからは世界80億人以上の方たちに広げるために、特に東アジア・東南アジアでの展開に力を入れていく方針です。

「ポケモンWCS2023」を見ていても、日本人の僕の目には新鮮に映りました。アメリカの現地法人が主催しているので、欧米で培ってきたカルチャーがあるんですね。同じように、各国・各地域でそれぞれ独自のポケモン文化が生まれているはず。それを日本に逆輸入したり、互いに混ざりあったりしながら拡大していければと思っています。

文=堤美佳子 編集=田中友梨

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